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2020年3月1日日曜日

ご長寿さん

通販生活のカタログハウスから手紙が来ていました。
何だろうと開けてみると、36年前に製造した掃除機ミューレの集塵袋の生産停止のお知らせでした。
掃除機そのものの製造はとっくに終了していて、、新しい型の掃除機しかつくられていませんが、このたび、集塵袋も生産を停止することになったので、一人5個まで在庫品を売り、なくなり次第終わりというお知らせでした。


この30年間、日本の(世界の?)掃除機の変容は著しいものがありました。
集めた埃を逃がさないだけでなく、軽量化、コードレス化、ロボット化も進みましたが、我が家では、相変わらず昔型の重いミューレも使っています。


調べると、昔の型のミューレ用の集塵袋も、まだ3箱、14枚も残っていました。


スイッチは、足で踏んでも入らなくなり、夫が別のスイッチをつけてくれています。
まぁ、新しい(といっても何年も前の)ミューレもあり、昔の型の掃除機の集塵袋は、14枚もあればよしで、注文はしませんでした。

それにしても、「10年もつ」掃除機として売っていたもの、30年以上持てば立派といえると思います。
カタログハウスから、印刷したお知らせが来るということは、ほかにも昔の型の掃除機を現役で使っている人がいるということ、なんだか愉快な気分になりました。







2020年2月16日日曜日

養蚕と猫

私のきょうだいたちの集まりで、東京の小金井に行ってきました。


いつもは電車を使って行きますが、今回はコロナウイルスと遭遇するリスクをできるだけ避けようと車で行ったので、帰りに近くの東京農工大学科学博物館の企画展、「猫神様と養蚕展~やっぱり最後は猫頼み~」を観てきました。

養蚕小屋の模型

東京農工大学科学博物館に常設してあるものは、近代の機械も含めてほぼ養蚕に関するもの、というのも、知らなかったのですが、いくつかの機関が合併してできた東京農工大学の前身の一つが養蚕試験場だったこと、全然知りませんでした。
また、この科学博物館の前身は繊維博物館だったそうです。


いくつかの展示室に分かれて展示してありましたが、この部屋には、新田氏四代の描いたネズミ除けの猫絵が展示してありました。
新田氏は新田義貞の末裔で、新田の庄(群馬県太田市)で120石の高家として暮らしていましたが、貧乏高家のためにお金がなくて、町人や農民が所望する猫絵を描いて、苦しい家計の足しにしていました。




養蚕農家は、新田猫絵をありがたく掛け軸にして養蚕部屋に掛けるほどの大人気でしたが、それにあやかる偽ものまで出ていたそうです。

さて、江戸時代には養蚕の手引書としての『かゐこやしなひ草』や、『蚕錦絵』がたくさん描かれました。


そんな絵の中の、猫が描き込まれているものが展示してありました。
ガラスのケースの奥の方に、小さな絵が斜めに立てかけて置いてあり、肉眼では細部まで見えないほどだし、カメラを高いところに構えても、角度が悪くて絵が四角く写せない。うまく撮れるかどうか危ぶみましたが、カメラの性能のおかげか、まあまあよく撮ることができました。




どれにも、かわいい猫がいます。
これらの絵が展示してあるケースのガラスは垂直だったので、まだ写しやすかったのですが、ガラスが水平になっているケースの中の絵は、ちょっと難しいものでした。


光がいろいろな方向から来ているので、自分の影が映りこまないようにするのが一苦労、なんとか影を写り込ませないで撮っても、照明の光が点になって入ってしまいます。
といいつつ、フラッシュをたかなければ写真を自由に撮らせてくれるし、入館も無料の、とてもありがたい博物館でした。


子猫もいるのに、猫のところにちょうど光が当たってしまいました。

  

どの猫も、仕事をしているというより、のんびりと暮らしています。


山の形をしたものは、稲わらの「まぶし(繭を産みつける台)」でしょうか?


常設展の、まぶしを展示した一角に、似たまぶしがありました。
 
『新板蚕やしない尽し』、竹内栄久絵

『新板蚕やしない尽し』という絵では、猫は働く人々の傍らでまったりしているのではなく、忙しそうに養蚕をしていました。
この絵が、ポスターになっていたのでした。


養蚕双六も、遊ぶというより、一種の飼い方の手引きだったのかもしれません。
ふりだしには、大きな猫がいます。


双六の右の方の養蚕道具の絵を拡大してみました。


養蚕が盛んだったところの神社の中には、猫が祀られていたり、阿吽の猫がいたりすることは知っていましたが、猫が養蚕の守護神として、こんなにも深く愛されていたとは、あまり知りませんでした。


招き猫の起源も、養蚕と無関係ではないのかもしれません。


いつか、猫のお札をいただける神社を訪ねてみたいものです。


さて、イエネコは、リビアヤマネコが家畜化されたもので、日本には唐から経文がもたらされた時代に、経文がネズミにかじられないように、船で連れてこられたものが起源だと言われていました。


ところが最近、壱岐島のカラカミ遺跡の発掘調査が進むにつれ、犬の骨などとともにイエネコの骨も出てきて、弥生中期から後期にかけて、日本にはすでにイエネコがいたというのが定説となりました。
そんな、壱岐島の猫の骨の写真まで展示してありました。

ミュージアムショップで、以前hiyocoさんに教えていただいた、『浮世絵にみる蚕織まにゅある かゐこやしなひ草』というカタログも買ったのですが、長くなりすぎているので、明日のUPとします。






2020年1月22日水曜日

フランスの弁当箱


フランスのアルミでできたお弁当箱です。
ぴったり閉まるようにできていて、少々のことでは中身がこぼれたりしません。


よくできた素敵な蓋、両側の留め金を上げて蓋を開け、真ん中の針金は持ち手になっています。


メインの深い箱は結構でこぼことへこみができていたせいか、格安でした。


それを、あて金をして叩いて、少しだけ直しました。
中に当てるようなちゃんとしたあて金は持ってないので、外にあて金を当てて中から叩いただけですが、大きなへこみは小さくなり、置いたとき底はガタガタしなくなりました。

フランスのお弁当ですから、深い箱にスープを入れ、浅い箱にはチーズ、そしてパンはむき出しで持って行ったのでしょうか?
それとも、深い箱に切ったパンを詰め、浅い箱にスープやシチューを入れていたのでしょうか?


面白いことに、薄い箱を使わないときも蓋が閉められるようになっています。


胴にほんの小さな突起をつくっているだけですが、これにうまく留め金がかかります。
小ぶりなので、学校に通う子ども用だったのでしょうか。

イギリスのお弁当箱は、持ち手が下の方についているせいか、ただでさえひっくり返りやすいのに、蓋に留め金がついていない、使いにくい代物で、どうやって持って歩けたか不思議でしたが、フランスの職人さん、いい仕事をしていました。






2020年1月16日木曜日

猫の餌台

Facebookはときおりのぞく程度ですが、先日、猫の食器を高いところに置くと、吐く度合いが減るという記事が載っているのを見つけました。
我が家の16歳の猫のトラは、いたって健康ですが、若いころからよく吐きます。特にドライフードを食べた後ヨーグルトを食べると吐くので、間隔を置いてやっていますが、それでも吐きます。
吐きそうな気配がするとビニール袋を持って駆けつけ、間に合うこともありますがたいてい間に合わないし、「こんなところに」と、知らない間に吐いているのを、日が経ってから見つけることもあります。
食べてからわりとすぐに吐くので、消化されていないカリカリがそのまま出てくる感じ、掃除は簡単ですが、吐かないに越したことはありません。


というわけで、台をつくってやろうと思っていたら、目の前にちょうどいい台が転がっていたので試してみました。
 

犬だったら食器を動かしてしまいますが、猫なら大丈夫、小鉢は1ミリも動きません。
もう少し高くてもよさそうですが、当分はこれで様子を見てみます。
いつも吐くわけではないので、しばらくは効果のほどがわかりませんが、もし吐くことが少なくなったら、トラだけでなく私も楽になります。


乗せている台は、チークの細い棒を貼り合わせて板にしたもの、タイで暮らしていたころ買ったものです。
 

足は碁盤の足のようなものを釘打ちしてあります。
もう40年も前からあるものですが、鍋敷きにもまな板にも不自由していないので、そこいらに転がしているだけで、使っていませんでした。
  

Facebookでは以前、猫についてほかのことも知りました。
トラはお腹がたるんでぶら下がっているので、変だと思っていたのですが、それは猫ならありがちなこと、病気でもなくて、英語ではその部位を表す言葉もあるそうです。





2019年12月18日水曜日

鳶道具、大工道具、山仕事道具

今年最後の骨董市で、夫が欲しがっていたからと、ラチェットレンチを買いました。
我ながらよい買いものをしたと夫に見せたら、
「これはサイズが違うよ。よく使うのは17ミリだよ」
と言われてしまいました。

右端が購入品

何てこと、我が家にあるラチェットレンチはどちらも、17ミリと19ミリのナット対応でしたが、私が買ってきたのは19ミリと21ミリのナット対応でした。
「せっかくなら、もっと大きいの、24ミリとかがついているのを買ってくればよかったのに」
確かに大きいラチェットレンチも見ました。でも、まさかこんなに大きいのは使わないと思って、それは買うつもりもありませんでした。


他の人のために買いものするときは、しっかり詳細を聞いてからでなくてはと、大いに反省しました。
が、鉄はこなれていて、一番きれいです。

昨日ホームセンターに行ったとき、抜け目なくラチェットレンチの値段を見ました。骨董市での値段は、新品の一番安いラチェットレンチの三分の一、高いのの九分の一の値段でした。
いい買い物でした。出番が多いといいのですが。


さて、自分のために買ってきたのは、玄能と鉈でした。
  

玄能はいくつあっても重宝します。使い込んだ玄能は、鉄も柄も魅力的です。

鉈は、我が家には何本もあるのですが、かねぽんさんの愛する「米沢型」の鉈が目に留まったので、買ってしまいました。


もっとも、かねぽんさんの「米沢型」は、刃と柄の長さが同じくらい、柄の長いこれは「米沢型」ではないのかもしれません。
これは「石つき海老鉈」と呼ばれる鉈で、刃先に「石(突起)」がついています。
硬い地面や石の上で薪を割るとき、木の薪割台がなくても、先についている「石」が、刃を保護してくれるので、神経を使わないで使えるという鉈です。
この「石」はまた、割った薪を手前に引き寄せるのにも役立ったそうです。

戦後しばらくまでは、ほとんどの家庭では、竃を焚いたりお風呂を沸かしたりするのはすべて薪でしたから、斧で割った薪をさらに細く割るための鉈の需要も高かったのでしょう。
ちなみに、私の祖母の家では薪割りは斧で、台所に常備していたのは、片手で使える小型の鉞(まさかり)でした。


この鉈は、刃の背を玄能で叩いて使っていたようで、背には無数の傷があり、つぶれて太くなっていました。


我が家では、ストーブの前でつけ木を細く割るときは、イギリス製の包丁を使っていますが、なかなか具合のいいものです。
鉈を使うのはたいてい竹を割るとき、したがっていつも、両刃の鉈を使っています。


「石つき海老鉈」は薪用なので、ほとんどが右利き用、たまに左利き用があるらしいけれど、両刃はないようです。


桜のマークがついていましたが、桜の中に文字が書いてあるのかないのか、それは読めませんでした。「刃」にも、「力」にも、「万」にも見えますが。


鉈といえば、私の好きなカンボジアの鉈があります。
畑や山に行くときは担いでいきますが、家畜の餌や薬草を刻むときもこの鉈を使います。一家に一本、万能鉈といった具合です。


「石つき海老鉈」とは反対に、刃ではない方に突起が出ています。
「この突起が重要なんだよ」
とは聞きましたが、私はこの突起の必要性を感じる場面に遭遇したことがありませんでした。
後ろにのけぞっているのも不思議な形ですが、ラオスでも使われています。


さて、鉈を包んでくれた和綴じ本のばらしたものは、何の本だったのでしょう。


欧米の国名や、


宗教のことなどが書かれていました。