2013年12月31日火曜日

福を招いて、幾年月

一時は沸騰していた、私の招き猫収集熱がほとんど鎮静化して、何年か経ちました。益子で開かれる恒例のお正月招き猫展に出かけても、手ぶらで帰る年が続いています。


それでも時たま、偶然出逢った猫に、熱い思いがたぎってくることがあります。
これは、そんな猫の一つでした。磁器でできた小判乗り猫です。

小判を積み重ねた上に乗った猫、どんな背景を持ち、どんな猫人生を送って来た招き猫かはわかりません。


横から見た猫背の姿にも、貫禄があります。
「猫に小判」とは、分不相応、価値もわからないものを持っていても、役にも立たないという意味です。


ではどうして猫に小判を、しかもこんなにたくさん持たせているのでしょう?


白い小判乗り招き猫は、以前、日本招猫倶楽部で復刻されたもので、オリジナルは昭和初期につくられ、すでに廃絶してしまったものです。
黒猫と復刻猫を比べてみると、小判の山に乗っているところに加えて、スリムなところ、首輪に鈴が三つついているところなど類似点があります。

 
表面の細かい凹凸で毛並みをあらわしているところも、共通しています。
もしかして、同じ窯場(工場)でつくられていたものでしょうか?
 

それに比べると、小さい猫も小判に乗っていますが、雰囲気は明らかに違います。
小さい猫の片耳は地震で欠けました。


来たる2014年も、招き猫たちは福を招き続けてくれることでしょう。
激動の時代、世界の誰もがやすらかに暮らせることを祈ります。



2013年12月30日月曜日

まゆ玉も飾りました


まゆ玉を飾る季節がやってきました。


昨年は大騒ぎしてシダレヤナギをさがしたのですが、とりわけ大満足という結果でもありませんでした。


というわけで、今年はコナラに逆戻り、そこいらで適当な枝を切ってきて使いました。
 

いつものしめ飾りも飾ったし、いつでも来い来いお正月です。



2013年12月29日日曜日

選手交代


土間入口の飾り台の上のクリスマス飾りを片づけます。


 そして代わりに、2014年の干支の馬たちを並べました。


大半は日本各地のおもちゃですが、後ろのインドの木の馬も、手前のルーマニアの土の馬も、しっくりなじみます。


インドの土人形もなじみます。


メキシコのカウボーイも、まあまあです。


ところが、チェコの馬たちはだめでした。
形でしょうか、色でしょうか?素朴なつくりなのに、全然なじみませんでした。
 




2013年12月28日土曜日

和製マトリョーシカ


何かの拍子に偶然見つけたkaratさん(日本人)のマトリョーシカです。


電気ごてで木を焼きながら線を描く、ウッドバーニングの方法でつくられています。
お顔はきりりとして、猫は優しげです。
色遣いはパリ万博に出品された、古いマトリョーシカの色遣いをモデルにしていらっしゃるそうです。


十九世紀末に初めてつくられたマトリョーシカは、1900年にパリ万博に出品されて、大評判になり、その評判を受けて、以後さまざまなマトリョーシカがつくられるようになりました。
今でも、最初につくられた、鶏や鎌を持っている農民一家のマトリョーシカは、マトリョーシカ作家なら一度は挑戦してみる、復刻版マトリョーシカとして定着しています。


私たちがつくるものはすべて、先人の試みや発見の積み重ねの上に立ってつくるものです。
としても、達磨型の入れ子の中にどんな世界を描くのか、無限に広がっているとも言えるし、それなりの制約があるとも言えます。

日本人がマトリョーシカを描くとなると、本場ロシアの人が描くより、複雑な思いがあるのでしょうか?自分色は出したいし、マトリョーシカだから、ロシアの伝統も踏まえたいしと。


そして、それらを超えたところで、素敵なマトリョーシカが誕生するのでしょう。
karatさんのマトリョーシカは、写真ではわかりませんが、衣服の模様など、ぽちぽちと絵具が盛り上がっているところも素敵です。

それにしても、ロシアが世界に向けて、絵つけできるばかりに仕上げた白木のマトリョーシカを輸出しているって、すごいことです。
それは、日本人が、絵つけをしていない招き猫やこけしを輸出しているようなものかな?
いやいや、それでは物足りない、絵つけや着せつけをできるばかりに仕上げたお雛さまを世界に向けて輸出しているってことと同じでしょうか。




2013年12月27日金曜日

チョコレートボール


以前いただいた招き猫チョコレートをまだ食べていないことを知って、食べる用にと、Mさんが新しいチョコレートを送ってきてくれました。

 

招き猫に加えて、うさぎまで届きました。

 
中には白いチョコレートのボールが入っているだけなのにかわいいこと。


さっそくいただいてみました。
あら、姿だけでなく、味もロシアのチョコレートにそっくりでした。
いったいどうなっているのでしょう?


ごちそうさまでした。





2013年12月26日木曜日

コーヒーフィルター


三十年前には、いえ二十年前ですら、日本にいてヴェトナムコーヒーが手軽に手に入るなんて、考えられないことでした。
ところが今ではなんてこと、ネットショップで、ぽちっと押せばあっという間に配達されてきます。


ヴェトナムコーヒーは、ドリップなど普通に入れても飲めますが、ヴェトナムスタイルのコーヒーフィルターで入れるのが一番です。
ガラスのカップにコンデンスミルクを入れ、その上に小さい穴のあいた受け皿を置き、やはり穴のあいた容器を乗せ、コーヒーの粉を入れます。
ヴェトナムコーヒーでなくても、細かく引いたコーヒーなら、なんでも使えます。


コーヒーの上にやはり穴のあいた抑え金を乗せて、


まず少量の熱湯でコーヒーをしっとり湿らせたら、容器いっぱいに注ぎます。


そして、蓋をしてコーヒーが落ちるのを待ちます。
ヴェトナムのお店だったら、この状態で、ソーサー(お皿)に乗せてお客の前に運ばれてきます。コンデンスミルクは、私は底から5ミリくらい入れますが、ヴェトナム人だったら、2センチから3センチは入っていないと文句が出るでしょう。


できあがりです。


コンデンスミルクと混ぜて、甘~いコーヒーを召し上がれ。
ちょっと疲れた時は、これに限ります。


ヴェトナムのコーヒーフィルターは、おもちゃのようなかわいさです。


四つで一セットになっていて、蓋以外には全部、細かい穴が開いています。
お皿型と深い容器型のパーツは、機能的には一体になっていても不都合ないものですが、別々の方がつくるのも簡単、洗うのも簡単というわけなのでしょう。
蓋は、コーヒーを入れ終った時、裏返しておいて、その上に使い終わったフィルターを乗せるお皿にもなります。


こちらは、使わずに、飾ってあるコーヒーフィルターです。
いつも使っているものより古いもの、小さな町工場でつくられたのでしょう、薄いアルミのあちこちが、でこぼこ、ぎざぎざしています。


轆轤にかけて手で挽いた跡が残っていますし、穴は一つずつ叩いて開けたのか不ぞろいで、たがねを当てなかった方に向けて、出っ張っています。


もっと昔の、もっと稚拙なものもあったはずですが、見えません。
近頃は、ステンレスでつくったものもありますが、やっぱりアルミ製が素敵です。


二つなら重ねてしまえるのも便利です。


2013年12月25日水曜日

猫ファイル


トラモンティの猫の絵はがきなど、ときおり猫グッズを送ってくださるHさんから、クリヤーファイルが届きました。
Hさんのお連れ合いが池波正太郎展で見つけて来られたという、池波正太郎が描いた犬と猫の絵がついたものです。


池波正太郎さんて、素敵な絵を描く方だったんですね。知りませんでした。
犬二匹、猫二匹ですが、猫は、不精ひげを生やしたようなちょっと細めのシャム猫と、


桃色の耳がかわいい、でっぷりした黒猫が描かれていました。


クリヤーファイルは、日常的に使っていますが、昔買った絵のついていないものがまだまだ残っていて、この20年くらいは買ったことがありません。
だから、絵のついたクリヤーファイルは全部いただきものやおまけばかりです。
これは、Kさんにいただいたもの、


そして、おまけのダヤンでした。



2013年12月24日火曜日

寒っ!

夏に卒業論文を書くために、我が家に逗留していたトヌちゃんは、東京からバイクで来ました。
経費節約(バイクはもらいもの、ガソリン代は700円!)もあるけれど、論文のため有機農家で聞き取りをする必要があり、自分で自由に動けるからというのが、バイクで来た理由でした。
夏休みも終わって帰京したときには、またすぐ来るからと、バイクを置いたままにして帰りました。

しかし、学校がはじまってみるとなかなか休みが取れず、その後も来ましたが、急ぎ足の滞在ばかり、バイクはずっと置きっぱなしになっていました。

やっと、バイクを取りに来ることになったのは、寒波が押し寄せた12月でした。東京までそう遠い距離ではありませんが、50cc以下のバイクで、高速道路が通れないどころか、最高時速は60キロくらいなので、約六時間かかります。

この寒空の下、六時間もバイクに乗っていると考えただけで、身体の隅々まで凍りそうになります。


ズボンは三枚重ねばき、足が冷えるので、靴下を二枚はいた上に、レジ袋も二枚重ねてはいています。
「身体に新聞紙を巻いていけば?」
「重ね着しているから大丈夫」


ケイタイをバイクに留める専用の器具もあるようですが、トヌちゃんは針金でしっかり留めています。
しかし、手足も凍るというのに、ケイタイなんか見ていて大丈夫?


腕カバーもしていますが、肝心の指先は腕カバーに入っていません。

バイクに乗ると、風で熱を取られて夏でも身体が冷えます。
「ときどき温まらなくちゃだめよ。身体がカチカチになるから」
「コンビニで温まります」
コンビニくらいで、冷えた身体が温まるでしょうか?
もっとも、汗をかいても困ります。


9時出発、到着は3時でした。