NHKの大河ドラマ「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺」は、江戸時代に喜多川歌麿など、多くの作家や絵師を世に出した出版元、蔦屋耕書堂の重三郎の物語、いつもは大河ドラマを見ない私ですが、毎週わくわくしながら見ています。
登場人物が多く、複雑に入り組んでもいて、始まったころはその関係性や伏線を見逃してしまうので、何度か見返したりしていましたが、終盤になって重い話が多く、見返すこともなく過ごしていました。
ところが11月16日の44話、「空飛ぶ源内」は意表を突く面白さ、久しぶりに見返してしまいました。
「べらぼう」は、合戦もチャンバラもない大河ドラマと言われ、視聴率もさして上がっていないようですが、チャンバラのない庶民を描いた時代劇が好きな私には、とても嬉しい企画でした。
時代小説では、松平定信やら田沼意次、耕書堂まで、いろいろな作家の手によって、いろいろに描かれています。たとえば、葉室麟の『銀冠の腑』では、松平定信は君子人として描かれていますが、「べらぼう」の中では定信は、熱い心を持ちながらも、質素倹約を推し進めるために世を縛って、蔦屋重三郎から「ふんどし」(越中の守なので、越中ふんどし→ふんどし)と呼ばれて、忌み嫌われる存在として描かれています。いろいろな人が、映像によって顔を持った人として現れてきたので、これから彼らを描いた小説に出逢ったら、「あぁ、あの人だ」と親近感がわくことでしょう。
「べらぼう」では、浮世絵などの再現性が素晴らしい。また、時代劇にしては珍しく、女性が眉を剃っていたり、身体の前で帯を結んでいたり、侍髷と町人髷が違っていたりと当時の風俗に沿っているところも見どころがあります。


残り回数も少なくなってきましたね。
返信削除途中からお母さんのつよさんが登場して、気立てのよさと子供の蔦重を捨てたことが結びつかなくて、ずっとモヤモヤしていましたが、蔦重の髪を結う場面で謎が解けてホッとしました。今は歌麿にイラっとしています(笑)。
hiyocoさん
返信削除つよさん、最初は勝手に居座って、調子よすぎると思っていたのだけど、いい人でしたね。これから松平定信さんも、本当はいい人だとなっていくのかな?(笑)
歌麿はめんどくさい人、自分でも自分を持て余しています。こんな人が近くにいてもつよさんみたいには気持ちはわかってあげられなさそうです(笑)。