2010年2月10日水曜日
小皿
カンボジアのプノンペンに住んでいたころ、一枚、また一枚と集めた小皿です。右は春を告げる小鳥、左は水鳥でしょうか。手馴れた筆使いが、なんともいい味を出しています。
たいていは、市場の骨董屋の片隅とか、町の銀細工屋のなんでも突っ込んだショーウインドーなどに、埃を被っておいてあったものです。まれに、外国人がやっている、骨董のお店に、磨かれて並んでいることもありました。値段は、200円から、1000円くらいでした。
裏は、こんな感じ、裏もなかなか素敵です。
直径約16センチの小皿で、タイではほとんど見かけなかった形です。カンボジアの食事は、タイと同じようにもう少し大きなお皿にご飯を盛り、それにおかずを乗せて食べるのですから、このような小皿は使いません。
中国からの移民が、持ってきたものでしょうか。それともカンボジアに定住している中国人目当てに、中国からはるばる運ばれてきたものでしょうか。
中華人民共和国(1949-)になってからのものとは思えませんので、戦前のもの、染付けの色からすると、清朝(1644-1919)のものかもしれません。
我が家では、ほぼ毎日、昼食と夕食に、取り皿として使っています。
夫は、料理の如何にかかわらず、あたりまえのようにこのお皿を出してくるので、「あら、今日はもっと大きいお皿にして」とか、「ええっ。スープはもっと深いのでなくちゃ」などと、私に言われています。
右の、魚模様のお皿は、昔、銀細工屋さんでよく見かけたものです。でも、今年プノンペンに行ってみたら、とりたててさがしたわけではないのですが、魚模様のお皿も含めて、この手の小皿は一枚も見かけませんでした。
右は鳳凰、左は龍です。小皿はもっとあったのですが、長く使っているあいだに、何枚か割ってしまいました。小さな欠けは、隣人の木工と漆を生業としているJさんにお願いして、継いでもらったのですが、大きく割れたものは、泣く泣く捨てました。
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