2010年4月14日水曜日

台所道具 杓子やへら編



木べらが、前はもっとたくさんありました。食卓で使うサーバーではなくて、お鍋の中でかき混ぜるときに使う、台所で活躍するだけの、裏方に徹したへらのことです。ところが、たくさんあっても、いつも手に取るものは決まっていて、気がついたら、2本だけになっていました。

左は、20年ほど前、インド、タミルナドゥー州のオーロビルで手に入れたものです。
オーロビルは、シスターである、ミラ・アルファッサ(1878-1973)がスリ・オーロビンド(1872-1950)の思想に共鳴して、見捨てられた荒地で、理想郷づくりをはじめたところで、世界の60カ国以上から集まった人々が、暮らしています。荒地に木を植えて生物多様性を取り戻したり、地域で手に入れられる材料で家を建てたりと、オーロビルに住む人は、自分の身体を動かして(肉体労働をして)、働かなくてはなりません。
奇抜な建物が建っているし、西洋人がごろごろいるので、ちょっと不思議なところです。

その中に、木工品をつくっている工房もあり、しゃもじと一緒に買いました。なにげない形ですが、とても使いやすいのです。毎日のように使っています。まだまだ元気です。

右のステンレスの穴のあいた、平べったいおたまは、実はプーリーを揚げるためのおたまです。インドのカルカッタ郊外の友人宅に泊めていただいていたとき、これで野菜を炒めているのを見て、さっそく町の金物屋で買ってきたものです。厚みがほとんどないのが具合がよくて、中華鍋には、もっぱらこれを使っています。
最近、ネットで見つけてびっくり、日本でも買えます。

真ん中の木のへらはタイで買ったもの、オーロビルの木べらより、古いものではなかったかしら。オーロビルのものも、タイのものも、材料はチークです。




おたまは、深くてころんと丸いものはかわいいのですが、使い勝手で選ぶなら、断然浅いものです。
我が家の、二人前のお味噌汁はお鍋の底にちょっぴり、しかも欲張って具をたくさん入れています。だから、かき混ぜるのにも、味見にも、薄型のエヴァトリオ(デンマーク)のおたまは欠かせません。大きいのだけ持っていましたが、あんまり便利なので、小さいのも買ってしまいました。




餃子をお皿に移したりするときのターナーは、このご長寿道具の、ステンレスのものを使います。
竹のへらは、ホットプレート専用で、目玉焼き、お好み焼き、ホットケーキなどを裏返すとき使うものです。




そして、このアンティークの網杓子、ココヤシの網杓子とひしゃくは、ただでさえものがあふれそうになってしまう台所で、ただの場所塞ぎをしているだけです。そろそろ実用品から、飾り物に格下げした方がよさそうです。

おっと、菜ばしを忘れていました。毎年新調していますので、たいした愛着もないし、地味ですが、しっかり働いています。

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