2011年5月23日月曜日

マンゴーは籠で



タイ中部から東北部にかけて、村や町があると、必ずマンゴーの木が植えられています。
白い花が咲いている季節や、白緑色の実がぶら下がっている季節はもとより、葉だけの季節でも、マンゴーの木はこんもりと丸く、背も高いのですぐわかります。

マンゴーは、雨季と乾季のはっきりした乾燥地帯で甘い実をつけます。バングラデシュのような、雨が潤沢な地域では、あまり美味しい実が育たないのです。

その昔、タイで、初めて「畑」なるものを見たときびっくりしました。日本のように整然と同種のものを植えてあるのではなく、いろいろな種類の果樹や野菜、ハーブなどを雑然と植えています。
いまだったら、生態系を破壊しないために、その方法が一番と自信を持って言えますが、最初は正直、「変な畑」と思ったものでした。

というわけで、マンゴーの木も、プランテーションのようにかためて植えてあるのではなく、屋敷の周りを中心に、あちらに一本、こちらに一本といった感じで植えられています。




そして、町の荒物屋さんの店先には、このしゃもじのような籠が、大量にぶら下がっています。
高いところのマンゴーを採る籠です。
この籠を長い長い竹の先につけて、採りごろのマンゴーに引っ掛けて、ぐっと引くと、マンゴーが籠の中に安全に着地するというわけです。




タイ人は、マンゴーが大好きです。
グアヴァはまだ熟れていない、歯ごたえのある、酸っぱいのを好みますが、マンゴーも若くて堅くて酸っぱいのを、塩をつけたり、唐辛子をたっぷり混ぜた砂糖をつけたりして、好んで食べます。

また、ねっとりと熟れたマンゴーを、ココナツミルクと砂糖を入れて炊いた、甘いもち米と一緒に食べるのも、格別の美味しさです。




といいつつ、私はマンゴーにちょっと弱いのです。
マンゴーはウルシ科ですから、表皮に唇をつけたり、食べ過ぎたりして、何度もひどい目にあいました。

一時は完全に敬遠していましたが、表皮に唇をつけず、一日に一つ以下しか食べず、そして何日も続けて食べなければ問題がないことがわかりましたので、マンゴーの季節になると、自制心を働かせながら楽しんでいました。




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