2011年6月10日金曜日
裁縫箱
昔に比べれば、あまり縫い物はしなくなったとはいえ、裁縫道具のない生活は、考えられません。自分でつくるしかなかった時代の名残りでしょうか。
長期滞在のために引っ越しするときも、とりあえずの着替えと、包丁、そして裁縫道具を持って行くと、別送した荷物がなかなか届かなくても、安心して暮らせました。
毎日持ち歩いているバッグにも、携帯用の裁縫道具はちゃんと入っています。
もっとも、最近は遠くへも行きませんから、携帯用の裁縫道具の出番は、ほとんどありませんが。
繕い物をするときなどの、いつも使いの裁縫箱です。
いろいろな箱や籠を裁縫箱として使ってきましたが、シェーカーの曲げ木の箱は丈夫で、開閉が楽なので申し分ありません。
この箱の中には、縫い物やほどき物をするための道具が、ひと通り入っています。
仕切りのために中に入れている籠は、ラオスのもち米入れです。以前、この籠だけで独立した裁縫箱として使っていたこともありますから、籠も長い裁縫箱歴を持っています。
収納力に限りのある裁縫箱ですが、木の感触が好きで、マッシュルームを入れています。古いイギリス製の、靴下の中につっこんで、穴をかがるための道具です。
穴の開いた靴下を、最近はかがることもなく、ただ眺めるだけですが、このマッシュルームを、ときどき手にとって楽しみます。
いつも使いの裁縫箱だけでは、糸が足りない、ボタンが足りない、ゴムが欲しいなどというときがあります。そんなときは、母経由でいただいた、母の叔母のものだった裁縫箱を引っ張り出します。
この裁縫箱にも、針山、糸切りばさみ、指ぬき、へらなど、裁縫道具が一揃い入っています。大叔母の使っていた、木の四角い糸巻きもあります。
二段目に入れているのは、糸の他には、ファスナー、リボン、マジックテープなどです。
最上段の蓋を開けたところにあるトレイを外すと、その奥に細長い引き出しが隠されています。私は、この引き出しをボール紙で仕切って、サイズ別に、貝ボタン、ココヤシボタンなど、よく使うボタンのしまい場所にしています。
右に立ててある棒は、抜いてしまえるくけ台です。
下の引き出しは大きいので、裁ちばさみやゴムなどを入れています。ぺこちゃんの缶の中には、しつけ糸が入っています。
裁縫箱の右横に開いている穴はなんでしょう?
竹のものさしを挿し込んでおくにしては、中途半端なような気がします。今度母に会ったら聞いてみなくてはなりません。
裁縫箱上部の楕円形の蝶番は、すべすべして、なかなかかわいいものです。
いつも使いの裁縫箱と、大叔母の裁縫箱に入りきらないものは、この裁縫予備箱(多分インドの箱)に入れています。
キルト綿や真綿の残り、各種接着芯、ゴムなどかさばるものの他に、着ていた服を捨てるとき取り外しておいたボタンなども入っています。
この箱の使用頻度も、決して低くはなく、手元になくては困るものです。
この三つの裁縫箱でも、裁縫関係のものたちは、収まりきっていません。
たとえば、刺し子用の糸は、チョコレート缶に入っています。
また、フランス刺繍糸や毛糸刺繍糸は、別の木箱に入っています。
その他、端布、毛糸、織物糸などにまで範囲を拡げると、引き出しや、箱、籠など、あちこちで場所を塞いでいます。
ときどき思い立って処分しようとしますが、処分できるのはごく僅かです。処分後必要になって、「あれを捨てなきゃよかったなぁ」ということに、必ずなるからです。
自分の持ちものの処分どころか、母の身辺整理品まで引き受けていますから、当分は、シンプルライフは憧れだけです。
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