2011年6月3日金曜日
鳥の巣の本
毎日、鳥の声に囲まれて生活していますが、声を聞くばかりで、なかなか姿さえしっかり見ることができません。
そんな鳥の、興味深い巣の絵本があります。『鳥の巣の本』(鈴木まもる著、岩崎書店)です。
どんな鳥がどんな巣をつくるのか、楽しく描かれています。
そして、『鳥の巣の本』より、もっとバラエティーに飛んだ鳥の巣が楽しめる、『世界の鳥の巣の本』(鈴木まもる著、岩崎書店)もあります。
世界には、約9,300種類の鳥がいて、日本では、約500種類が生息しているそうですが、その半数が、日本ではなく、外国で巣づくりしています。
そのことから、作者は、日本以外の国の鳥の巣についても、描くことにしたそうです。
どの巣もよくできていて、一押しを決めるとなるとなかなか選べないのですが、強いて私が選ぶとすれば、この巣でしょうか。
アンデス山地の湖に住むツノオオバンの巣です。
ツノオオバンは、岸から0メートルくらい離れた水の中に、石で巣の土台をつくります。石は一つが500グラムぐらいあるもので、すべて岸から運び、全部で1.500キログラムにもなります(すごい!)。
土台は高さ60~90センチ、直径は4メートルほど、その上に、水底から引き抜いた水草を積み上げ、水面から30~60センチ高くなる巣をつくります。
この、汗の結晶のような巣を見ていると、「私の家づくりなんて、軽い、軽い」と、思ってしまいます。
オウゴンニワシドリ(黄金庭師鳥)の巣は、おしゃれです。
二本の木を小枝で包んで塔にして、とまり木でつなぎ、塔に白いものを飾ります。まるで、クリスマス飾りのようです。
オナガサイホウチョウ(尾長裁縫鳥)は、メスが蜘蛛の糸や蛾の繭の糸などで葉を縫い、その中に巣をつくります。
針もないのに裁縫なんて、すごすぎます。
キミミクモカリドリ(黄耳蜘蛛狩り鳥)は、バナナの葉の裏に蜘蛛の糸と唾液で、食物繊維を袋状にくっつけます。
そして、タテジマクモカリドリ(縦縞蜘蛛狩り鳥)は、葉の裏に蜘蛛の糸と唾液で、カップ型の巣を吊り下げます。
どちらも、かわいい巣です。
すごいのがこれ、シャカイハタオリ(社会機織り)は、木に植物を一本一本挿し込んで巣をつくります。出入口もすべて別につくってある、巨大な集合住宅です。
そして、私が持っているキムネコウヨウジャクの巣も詳しく説明されています。
機織り鳥の巣
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