2011年7月7日木曜日

父母の遺したお皿





大皿が必要になりました。
まだ、大皿をしまう場所が母屋にはないので、仮設の離れ(ゲストハウス)に置いたままです。膝を痛めた夫が、離れまで取りに行こうとしていたので、
「食器棚にも大皿が少しだけなら入っているから、それを使えば」
と話し、夫は食器棚の中にあったお皿を使いました。




久しぶりに使った、印判コバルト唐子模様のお皿を洗っていたら、いろいろなことが思い出されました。

これは、今は亡き夫の両親が持っていたお皿でした。両親は、民藝風の書棚を部屋にめぐらして、その上に、何枚かのお皿を立てて飾っていました。名のある人がつくったものでもなく、お金持ちが愛でたような繊細なものでもなく、あくまでも庶民的なお皿が好きでした。

気前のいい父は、誰にでもなんでもあげてしまいます。このお皿も、見ていたら、
「気に入ったら、持って行っていいよ」
と言われて、もらったものです。




音楽を奏でている唐子は12人いますが、みんな姿が違います。




裏は、伸びやかに唐草が手書きされています。
一尺(30センチ)くらいのお皿です。




この六寸皿(18センチ)もそうやってもらったものの一つです。
確か、母から、
「あらっ、そんなのでいいの」
と言われたので、たぶん二人で新しく見つけた骨董屋に入り、なにか買わないと悪いと思って、たいして気に入らなかったのに買ったものかもしれません。そういう人たちでした。

使い込んで、赤い色が剥げかかっているのか、最初からこんなものだったのか、よくわかりません。




裏はあっさりとしたコウモリの模様です。




しかし、このコウモリだけ、足のところに丸がついているのは、どうしたのでしょう?


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