2012年4月4日水曜日

犬張り子



犬張り子の犬を並べてみたら、これだけしかいませんでした。
しかも、「犬張り子」の由来である張り子の犬は、笊をかぶっている江戸犬張り子と、右後ろの豊橋犬張り子だけでした。
あとは、木目込み、土鈴、起き上がりこぼしです。

背中にでんでん太鼓を背負った犬張り子もいたし、笊をかぶっていない犬張り子もいたのに、いつのまにか失われていました。
まあ、生活に波があって、正直犬張り子どころではなかった忙しい時代もあったので、いたしかたないことです。
それにしても、紙のおもちゃは、つくづくはかないものです。


「よく生き残っていたねぇ」
江戸張り子は、笊かぶりだけ残りました。





と、背中を見ると、でんでん太鼓をくくりつけていた紐があります。
ということは、でんでん太鼓をしょっていた犬張り子と、笊かぶりの笊が別々に残っていたのでした。


もっとも江戸張り子は、東京の神社巡りをすれば、授けものとして置いてあるところが、今でも何カ所もあるはずです。


木目込みの犬張り子はキットを買ってきてつくったもの、真太呂人形でした。
真新しい赤白黒の布がセットでついていましたが、それでは面白みに欠けるので、母の古い長じゅばんや、一つ身の着物を使ってつくりました。
紙も傷みますが、古布も朽ちていきます。飾っておいただけで、首輪に使った紅絹が溶けて、ところどころ中の綿が見えています。


こちらは、招き猫ならぬラッキードッグ。
それにしても、最近は犬張り子を見ても、犬とは気がつかない人もいるようです。
これなんか、ちょっと猫に見えてしまいます。

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