2012年5月9日水曜日
轆轤仕事
轆轤(ろくろ)を挽いてつくる木のおもちゃの横綱といえば、マトリョーシカでしょう。
あの、ぴったり閉まる精度、そして簡単にぱかっと開け閉めできる気持ちよさ、それがいつまでも狂わない木取りの確かさ、見事な出来栄えです。
私は、いまだに知らないのですが、マトリョーシカって、一番大きいのから中に入っているものまで、同じ木でできているのでしょうか? それとも別の木?
多いものは30個も入れ子になっているそうですが、別の木でつくる方が、ずっと簡単そうです。
日本を代表する、轆轤で引いたおもちゃは、こけしでしょう。
こけしはシンプルですが、シンプルな美しさを漂わせています。
木地づくりの地方には、こけしの他に独楽、招き猫、おもちゃのそろばんなど、他にもかわいいものがいろいろあります。
木笛も、この角度で見ると、轆轤で引いてあるのがよくわかります。
チェコの木笛も同じ、
下の台の中を通っている棒を押したり引いたりすると、餌をついばむ鳥たちのおもちゃは、ルーマニアのものだったでしょうか?あるいはロシアのものだったでしょうか?
轆轤で、顔からしっぽまで一体に引いたものを、切り取ったり、つけ足したりして形にしています。
ドイツの小さな動物たちが、轆轤で引いてつくってあるということは、長い間知りませんでした。
例えば、狐なら狐形のドーナツのような大きな輪になったものを、轆轤で引いてつくり、それを薄く切って、同じ形の動物を50個とか、切りだすのだそうです。
輪形の金太郎飴のようなものです。
これはインドのもの。
おもちゃではなくて、ひたいに印をつけるための紅を入れておく容器です。
ちゃっちゃと巧みにつくる様子が目に浮かびます。
マトリョーシカに比べると、木の選択のせいか、刃物の切れ味のせいか、滑らかでなく、木肌がけばけばになっているところもありますが、気にせずつくってあります。
このガネーシャもインドのもの、全部轆轤挽きのパーツを貼り合わせてつくってあります。耳も、棒状に引いたものを薄く輪切りにして、それを半分にしてつくってあります。
一体でもできるはずの頭、胴、台座は別々につくって貼り合わせてありますので、パーツは全部で12個です。
よくできていること!
神様なのに、ちょっとユーモラスになってしまっているのは、しかたありません。
パーツの多さでは、ガネーシャに遜色ないのが、ルパシカを着たロシアの招き山羊さんです。
すっかりデフォルメされているというのに、なんと山羊らしい山羊でしょう!
腕は絵だけで表して、手が立体的になっているのも、全体の形を素敵にしています。
山羊グッズを集めたいと思っているのに、なかなか出合えません。
返信削除こんな山羊人形があるんですね~。
mmerianさん
返信削除もちろん、羊でなく山羊だけでしょうね(笑)。
干支ではないので、少ないかもしれませんね。「おもちゃ 三匹やぎのがらがらどん」で検索してみたら、ヒットしました。http://www3.tokai.or.jp/cocyococyonoki/garagaradonn.html
それと、
http://tsumikiya.jp/102/ware_disp.php?wareId=221
ロシアの山羊さん、かわいいでしょう♪