「あっ、バムとケロだ」
二歳の小さいお客さんが、背より高いところに掛けてあるカレンダーを見つけました。
「ケロはどこ?」
ケロは小さいし、夜だったので見上げてもよく見えなかったのです。
「ここよ」
「かいちゃんもいる?」
「かいちゃん?いるよ」
「見たい、見たい」
はずして見ていると、六歳のお姉ちゃんも来ました。
「あっ、これはもりのこやだ」
大人の私にはとってもおもしろいバムとケロ。
「子どもにもおもしろいんだ!」
と嬉しくなりました。
もっとも、子ども用の絵本ですから、当たり前といえば当たり前ですが。
『バムとケロ』シリーズ(島田ゆか著、文渓堂)の、バムはちょっと見にはかわいいとは言えない風貌だし、ケロはマイペースで、バムに迷惑ばかりかけています。
でも、描き込まれた絵には、いろいろな伏線があるので、見るたびに発見があって、いつでも何度でも楽しめます。
それに、バムもケロも、本当にかわいいと思えてきます。
1999年に『バムとケロのおかいもの』 が出てから、12年ぶりの2011年に、『バムとケロのもりのこや』が発売されました。
「もりのこやは家にあるよ」
「これはお友だちんちにあるの」
二人はどのページも知っていて、 丹念にめくります。
以前、もう子どもではない息子が来たとき、最新の『バムとケロのもりのこや』 を見て、
「今どきだからコンピュータで描いているんだろうな」
と言いました。
『バムとケロのそらのたび』(1995年)と見比べて、
「ほら、これって手で描いている感じだな。やっぱりコンピュータで描いたんじゃないか」
大人には、子どもとはまた別の楽しみ方もあるようです。
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