二階のお手洗いと三畳間の扉づくりは、「建具仕事」から長い間遠ざかっていたので、感がすっかり鈍っていて、一日一工程くらいしかできませんでした。
枠に板をはめる溝は、溝切りカンナで削ります。
溝切りカンナも、使うまでは億劫ですが、使ってみるとあっけないほど造作もありません。しかし次の工程がまたまた億劫。
こんなことの繰り返しです。
つくっている扉二枚は、天井が低いところに設置する関係で、てっぺんが尖った五角形になっています。下の二つの角は直角ですが、残り三つの角は直角ではありません。合わせ目が直角じゃないところは、どうやって接着したらいいのか、あれこれ考えました。
たいてい布団の中で、寝ているのか覚めているのかわからないようなときに思いつきます。結局、額縁をつくる要領で、薄い板を差し込んで糊づけすることにしました。
五角形の扉を、一度に組むか、あるいは段階的に組むか、やはり布団の中で迷いました。
一度に組むよさは、融通がきくことですが、どの角も定まっていないと、組むとき変形しやすいというリスクがあります。
結局、てっぺんはほぞを組むときに接着するよう残しておいて、両脇の鈍角の角は、先に糊づけすることにしました。
ボンドをつけ、板を差し込んでおいて、一日置きます。
ボンドが乾いてから、はみ出している薄い板を、切り取ります。
枠は杉ですが、薄い板は杉より強いヒノキを使いました。お風呂の壁材の端材を、自動カンナで薄くしたものです。
枠は33ミリの厚みですが、中に張る板は、材木屋さんで見つけた、厚さ12ミリ、サネつき(木端を階段のように削ってあるもの。凹凸をを合わせながら張ると、多少材が伸び縮みしても、隙間が開かない)だけれど、裏が平らな板です。
普通、壁材は木が反らないように、隠れてしまう裏に、浅い溝を何本か彫ってあります。でも、扉として利用する場合、両面から見えるので、片面に溝があるのは美しくありません。
さて、板を斜めに切るのも面倒なところ。
丸のこ定規を使う関係で、長い材しか使えません。自在定規を七寸勾配の印に合わせて切断します。
一方が切れたら、反対側は勾配を逆にして切ります。
七寸勾配の板がとれました。
仮にはめてみて、ようやく扉の形が見えてきました。
ほぞ穴にほぞがきちんとはまるか再度確かめ、材料を全部揃えて、いよいよ接着です。
てっぺんの角がきちんと合うかどうか心配でしたが、なんとか合いました。てっぺんにも薄い板を差し込んで接着しています。
やったぁ。できました。
完成です。
「おてあらい」のサインも、額縁を貼りつける要領で取りつけることができました。
と、ここで喜んでいるわけにはいきません。これから、ドアノブ、サムターン、蝶番などを取りつける仕事が残っています。
取りつける部品はこれだけ(+蝶番)です。
そして、使う道具はこんな感じ。
扉に、縦横いろいろ穴を開けて、
器具を押し込んで留めて、
ハンドル部分のできあがりでした。
一枚落着しました。
さて、もう一枚も、器具を取りつけましょう。
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