私のお雛さまは、もともとは大正12年(1923)生まれの、父の妹のお雛さまだったのをもらったものです。
よく、お雛さまのお顔は怖いと言われます。小ぶりだし、見慣れているのでちっとも怖くないのですが、まじまじと見ると、口はどうしてこんな形になったのか、不思議な感じがします。
目は、描かれているのではなく、切り取られています。
眉は、今の新しいお雛さまにもよくありますが、普通の眉と源氏眉の両方が描いてあります。
その昔、京都の骨董屋さんで見つけた、ずんぐりむっくりの嵯峨人形です。
「あんた、若いのに目が高いな」
と言われて喜んだのですが、あれは骨董屋さんの常套句だったのですね。
卵型のお顔は江戸時代のものと言われていて、私の持っているお雛さまの中では、たぶん一番古いものです。
産地はどこだったのでしょう?衣装は紙です。
かすかに、鉢巻き型に跡が見えますから、このお雛さまの髪には何かついていたのでしょう。後ろに、髪が長く垂れていたとか。
ちなみにお内裏さまの方は、かぶり物を描いてあるだけです。
木彫りのお雛さまは、柔らかい形ですが、奈良の一刀彫りでしょうか。あるいは、京都で仕上げられたものでしょうか。
二人並べると、絵つけのバランスが見事です。
下膨れのお雛さま。手書きの扇が素敵です。
錦織の布も使われていますが、手描きも随所に見られます。このお雛さまの雛壇はまだありません。早くつくらなくっちゃ。
押し絵のお雛さまは、段飾りのお雛さまと、いつも一緒に飾ってきたものです。小さい頃から見慣れたものですが、よく見ると、お顔は墨で、まるで素人が描いたようです。
もしかして、誰かの手づくりだったのでしょうか?いまはもう知る由もありませんが。
とまあ、今年も賑々しくお雛さまを飾りました。
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