2013年4月10日水曜日

大工道具・山仕事道具



洋の東西を問わず、道具が好き、刃物も好きです。
このドリルを見つけたのは1980年代、一本の木から掘り出した持ち手、丸いノミを先につけたところなど、一目見て気に入りました。

当時、骨董屋さんで古い大工道具を見るのはまれでした。ところが、最近の骨董市では、使われなくなった大工道具や山仕事の道具は山積みされていて、もはやかなり大きな一角をなしています。それだけ、実用ではなくなったということなのでしょう。
我が家でも、ノミ、鉈は骨董市で買ったものを、日常の大工仕事や山仕事に使っていたりします。


これは、桶の内側を削る、鏟セン)です。鏟もときどき見ますが、木でつくった鞘がかぶせてあるところに惹かれました。


このセンのカーブによって、桶の直径も決まります。
鞘がつくってあるということは、持ち歩いていたということ?桶をつくったり、修繕したりしながら歩いていた職人さんのものでしょうか?


釿(ちょうな) は片刃のものです。


刃も美しいし、柄も美しい、小ぶりのものです。


私が反省しなくてはならないのがこの鋸です。

三十年ほど前、たしか秩父だったと思いますが、送ってくれると言われて、すぐ買ってしまいました。一期一会、アジアやアフリカでは、気に入ったものに出逢ったら、 いるかいらないか、即断しなくては二度と逢うことができなかったりします。
即断はだいたいは、「吉」と出ますが、これに関してはどうでしょうか?
全体の長さが80センチもあり、持ち手は取れています。壁に飾れば、重いものなので、落ちてきたときは凶器になること請け合いです。

当時、憧れのこの形の鋸を、巷で見ることはありませんでした。ところがどうでしょう。今では骨董市で、大小様々、しかも使い込んだ美しい持ち手のついた鋸も、よく見かけます。

邪魔にしかなっていないこの鋸、反省教師としていつまでも大切にしたいと思います。

6 件のコメント:

  1. 大きな鋸の刃ですね、何用ですかね。野外でお好み焼きとか、すきやきなんか出来そうな面の広さ!

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  2. onnji-です
    大工道具いいですね。使い込んだ鑿とか鉋などを訳もなく購入してしまいますね。さすがにこの大きな鋸、製氷用ですかね、こういうのは春さんならではでしょうね。

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  3. hattoさん
    刃は結構な厚みがありますが、焼き物をするにはちょっと薄いでしょうか。
    私は山で木を切る鋸としか考えていませんでしたが、調べてみましたら、製材する時の縦引きの鋸のようです。
    で、以前おもちゃをUPしたことがあったと思いだして、さがして読んでみたら(http://koharu2009.blogspot.jp/2012/05/blog-post_29.html)細部が微妙に違います(笑)。送ってもらわないで、持って帰ったって。そんなことできる?
    いずれにしても、おもちゃでは横引きしています。重いので伐採にはもっと軽い鋸を持って行ったけれど、製材所では、鋸の重さも利用しながら切ったのでしょうね。

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  4. onnjiさん
    まあ、あまり「戒め」にはなっていないのですが、「戒め用」の鋸です(笑)。「前挽鋸」と言って、製材用の鋸だったようです。私もたった今調べたばかりですが。
    今どきの製材屋さんは、帯鋸を使って、車がついている台に丸太を乗せて、ちゃぁっと進むと、どんな丸太でも板になりますが、一昔前は、どこでもこの重い鋸を使っていたんですね。
    氷用には刃の幅が狭い鋸が使われたのではないでしょうか?たぶん、溶けて少なくならない方がいいので、当たる面積が少ないとか。
    氷をつかむ道具、当てて割る道具、みんな消えましたね。もっとも東南アジアなどにはまだ大きい氷をつくっている小さい工場はいっぱいありますが。

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  5. 通りすがりです。
    センいいですね。山に引っ越したので桶でも作ろうと思ったのですがセンはオークションでも、骨董屋でも全くお目にかかれません。

    大鋸もいいですね。材小さくチェンソーが使えないとき役立ちます。
    今でも彫刻家は使っている人がおりますよ。

    そういえば以前お世話になった都立の芸術高校の彫刻クラスの先生が方々あたって探しておられました。
    なんでも公立のため中古は購入出来ず、ずっと作ってくれる鋸鍛冶を探していました。
    しかしもうどこも打ってくれないそうで彫刻家、工芸作家に寄贈をお願いしていましたね。
    オガは今は沢山ありますが、使えるコンディションものは10数年すれば減ってくると思います。
    大事にされては堂でしょうか。

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  6. 山暮らしさん
    通りすがっていただいてありがとうございます。
    ここは茨城県、骨董市には関東の骨董屋さんとともに、東北の骨董屋さんもいらっしゃるので、桶センはわりと見かけます。
    家をつくっていますが、昔からある刃物の中で使っているのはノミと鉋くらい、あとは手鋸も替え刃ですし、全部機械でやっつけています。
    古い道具を見ると、これを使っていた人がいた、これを大切にしていた人がいたと、その人の暮しが偲ばれます。最近は買いませんが、以前、使うためにノミをよく買っていたとき、刃が短くなって、T字に近いものもありました。
    大鋸は私の汚点です(笑)。ときおり、持ち手の美しいものを見かけて、「いいなぁ」と思ったりしますが、買うのを戒めています。でも、作業棟が完成したら、飾れるかもしれません。
    コメント、ありがとうございました。

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