2013年5月14日火曜日
何の葉かなぁ?
邪魔になる母の足踏みミシンを引き取りに行ったおりに、妹から貰ってきた籠たちです。
このサイザルバッグには見覚えがあります。二十年以上前に、ナイロビから妹へのお土産として運んできたものです。
1980年代には、サイザルでつくるバッグはアフリカ帰りの人しか持っていませんでした。ところが今はどうでしょう。ありふれた、夏の定番の籠バッグになってしまった感があります。
そんなに地球は狭くなってしまったけれど、サイザルがどんな植物か、どんなところで栽培されているかを、知っている人はほとんどいないのではないかと思われます。
アフリカに行っても、ナイロビとか、ダルエスサラームなどを歩いている分には、サイザル畑にはお目にかかれませんし。
なんて、偉そうに言いながら、このバッグの材料がわかりません。たぶんある種のヤシの葉だと思いますが、何ヤシでしょう?少しは草の可能性もあります。ぜひ材料の植物を見てみたいものですが、いつか見ることができるでしょうか?
模様や、材料からして、インドネシアではない、マレーシアでもない、タイでもないと、消去法で考えていくと、どうやらフィリピンのバッグではないかと思われます。
内側には少し太めに幅を切りそろえた葉で編んだ籠を入れ、縁で一緒に閉じて二重にしてあります。外側は細く美しく、しかし強度を出すために内側に少ししっかりした籠を入れるのは、よく用いられる方法です。
その中に入っていた蓋つきの籠たちは、どれも見事なつくりでした。
こんなに細くしなくてもと思われるほど細く割いた材料で、丁寧に丁寧に編んであります。
内側はバッグ同様、少し太めのもので編んだ籠を入れて二重にしています。
小さな蓋つき籠は四角いものに比べると時間をかけていませんが、それでも破たんなく、美しく仕上がっています。
小さい籠のみ一重です。
この籠たちは妹のどちらかが買ったのだと思われますが、いったい誰のものだったのでしょう?ばたばたしていて、聞きそびれてしまいました。
妹たちは二人とも、人にものをあげるのは好きですが、二人とも、とくに下の妹はまったくものに執着しない人です。
おりしも、予備の歯ブラシや歯磨き粉を入れている、ビルマの籠がボロボロになっていて、 開け閉めするたびに崩れています。
貰ってきた籠に入れ替えようと思いついたのですが、残念ながら長さが足りませんでした。
「では、煙草入れ入れにしよう」
というわけで、二十年以上定位置だったスーダンの籠の中から、煙草入れを出してきました。
煙草入れは、下の段の三つは同じ材料でつくられていることがわかりますが、上の段の籠たちも同じ材料かどうか、よくわかりません。
一つの煙草入れと、妹からもらった籠の材料が一番よく似ているかなと比べてみましたが、光沢がちょっと違うかなぁ。
形を保つために煙草入れに入っていた材料を見ても、どんなヤシなのか想像がつきません。
でもみんな、近いお仲間であることは確かなようです。
カンボジアではイグサの茣蓙をつくっていますが、太いイグサ、細くてしなやかなイグサいろいろありました。同じ品種のイグサでも、水や土の違いで、育つ場所によって、質の違うものもできていました。
いずれにしても、その土地土地のものを上手に利用して、人々が美しいものをつくりだしていることだけは、間違いありません。
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