2013年6月23日日曜日

カメルーンの藍染布


カメルーンの絞り藍染めです。二つ折りにして、写真を撮っています。
カメルーンの中央あたりに住んでいるパミレケ人の、腰巻布とか夜具として使われる布です。

西アフリカにも同じような織り+染めものがありますが、西アフリカでは、細く織った布を何枚もはぎ合わせて、一枚の布にします。 細いものでは、わずか10センチほどの幅に織って使います。
しかし、カメルーンのこの布は、幅60センチに織った布を、二枚だけ剥いであります。


絞り染めは、染め残したい部分を糸で固くくくってから、染料液(この場合は藍)に浸して染めます。
布をくくるのは、最初のうちは簡単ですが、くくり進むにつれて布がひきつれ、まだくくっていないところに皺が寄っていくので、しっかり下絵を描いておいても、模様が見にくくなってしまいます。そのため、うっかり絞り残したり、絞れなくなったりしがちですが、破たんなく、美しい模様に絞りあがっています。


点と線、直線と曲線などをうまく組み合わせた模様で、白色と藍のバランスも申し分ありません。


ところどころ、小さな茶色の点が見えます。


取り残された糸です。
染めあがると、くくっていた糸を切って取り除いてから乾かしますが、その糸が取り切れてなくて、ところどころに残っているのです。


よく見ると、紡いだ糸ではありません。


草でした。
草はゴワゴワと固いのですが、水に浸けてしなやかにして使ったものでしょう。木綿の糸より太く、安上がりで、染料液も通しにくいので、使っているものと思われます。

タイ東北部の人たちは、絣を織るために絹の糸をくくって染めますが、ビニールの梱包紐をほぐして使っていました。やはり木綿糸を使うより、防水性が高いからです。

どんな地域にも、地域なりの工夫がみられて、面白いものです。




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