2014年1月23日木曜日

漆の菓子皿


顔見知りの骨董屋さんが、漆のお皿を持っていました。
安っぽいものだけれど、ついている値札は、「500円」だし、お菓子の皿にぴったりです。

裏には屋号が、表には金彩の三つ巴が入っています。三つ巴は最初からの模様ではなく、後から入れた家紋のようでした。真ん中でないところがおしゃれです。
木がゆがんでいないのをと選んでいると、
「二枚、高台の欠けているのがあるのよ。何枚持って行く?」
と、骨董屋さん。
「六枚」


「高台が欠けている二枚はおまけ。あと一枚だけ残るからそれもおまけよ」


と、六枚分の代金で九枚も貰って来てしまいました。
すごい、すごい!


安っぽいと言いましたが、安っぽく見せているのは、赤と黒の取り合い部分です。でも、誰がやってもこういう取り合いって、難しそうです。
全体的には、手慣れた職人さんの仕事で、轆轤は薄く引いてあるし、ゆがんでかたかたするお皿は一枚もなかったし、金彩は見事です。

裏の欠けも普段使いには目立ちません。が、気にはなります。いっそ燃やしてしまうか。思案のしどころです。
修理してもらえば、きっとお皿全部の値段より高いものにつくでしょう。


基本的にはお菓子のお皿として使いますが、煮物を盛ってもおかしくありません。

それにしても、我が家の水屋は懐が深い!
もうこれ以上食器は入らないだろうと心配していたのに、すんなり収まってしまいました。


菓子皿の選択肢が増えました。



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