2014年1月3日金曜日
暮しの中にいきる籠
暮れの掃除で見つかった写真です。
高床式の家の床下に、大きな大きなものが置いてあるのは籠です。
この籠、何に使うと思いますか?
これはカンボジアの米貯蔵籠なのです。大きな籠を編み、牛糞や泥をこねて塗って、籠の網目から水分や虫などが入ってこないようにしてあります。籠を設置する場所には、丸太や板など置いて高くして、土砂降りのときは地面に溢れる雨水にも対応できるようにしています。
もちろん、お米を取り出すのは、室内からです。
壁はヤシの葉でつくってあり、入口の両側には竹を立ててあるのが見えます。夜はこの竹を外すと、上から扉が降りて来て、部屋を閉め切ることができます。
うらやましいのは、生活に必要なものをいろいろ、そのあたりで調達した材料を使って、自分でつくれるということです。
ところ変わって、バングラデシュの肥料籠です。
土や堆肥を運ぶのに使う荒物で、重いものを入れるし雑に扱うので、最初から太い竹で補強してあります。
内側だけでなく、外側も、しっかり補強してあります。補強竹が五角形というのが素敵です。
タイやカンボジアにも、もっことして使う籠がありますが、バングラデシュの肥料籠はより丁寧につくってあるので、荒仕事だけでなく、普通の籠としても、問題なく使えるようです。
この写真は、やはりバングラデシュで次の年のために種子を干して貯蔵しようとしているところです。種を広げて干すためにはマット類も使いますが、平べったい箕や籠も使っています。
手前の箕は縁が壊れていますが、干すには問題なさそうです。
箕は、搗いた米を高く打ち上げて、軽い糠や籾を飛ばす、箕としての本来の機能にも使います。
お米の貯蔵籠も、肥料籠も持っていませんが、バングラデシュの箕は、うらやましそうに、
「これ、どこで買えますか?」
と聞いた私に、
「予備があるからあげるよ」
といただいたものを持っています。
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