2014年2月25日火曜日

ソチオリンピック記念

ソチオリンピックは、終わったのでしょうか。
テレビ観戦もせず、このところ忙しくて新聞もろくに見ていませんでしたから、ソチオリンピック記念とはおこがましいのですが、マトリョーシカの本を二冊買いました。


『ロシアのマトリョーシカ』(スヴェトラーナ・ゴロジャーニナ著、スペースシャワーブックス、2013年)は、マトリョーシカについてロシア人が書いた初めての本だそうです。

なんといっても、マトリョーシカの一大産地である、セルギエフ・パサードにある、セルギエフ・パサード文化財保護区博物館と、セルギエフ・パサード芸術教育玩具博物館所蔵のマトリョーシカをふんだんに紹介しているのが、わくわくするところです。


これが、1890年代末につくられ、パリ万博に出品された、農民一家のマトリョーシカです。


以前、初期マトリョーシカ写しの図柄は好きじゃないと書いたことがあります。
でも、この2010年の写しの写真を見ると、なかなか素敵で、誰もが初期マトリョーシカを写すことからはじめてみるという理由も、わかるような気がしました。

そして、左下の同じモチーフの縫いぐるみの人形のかわいいこと!つくってみたくなりました。


日本のこけしは、どちらかと言えば無表情ですが、マトリョーシカは表情豊かです。
このマトリョーシカは友人にそっくり、1930年代のものです。


しかめっ面にも見える、セミョーノフ(生産地の名前)のマトリョーシカにも、色鮮やかな花が描かれていて、春の喜びが感じられます。(1953年)


そして現代は、より自由になんでも表現できるといったところでしょうか。(2007年)
だるま型の入れ子の中に、無限の世界を展開することができます。

もともと木彫りの文化を持っていた人たちが、各地でマトリョーシカをつくりはじめ、男性が轆轤を挽き、女性が絵つけをしながら長い冬を乗り切って生活してきたのだなぁと、あらためて、ロシアに思いを馳せました。
 

もう一冊は、Karatさんのブログで知った本、『マトリョーシカ ノート3』 (道上克著、2013年)です。ノートとあるように、私的な(学術論文のための)メモのようなもの、以前は図書館でしか見られなかったそうですが、圧巻です。
模様のちょっとした違いや、ラベル、スタンプ、焼印などから、生産地や生産年代を割り出しています。


この本は、Karatさんも書いているように、あとがきを見て仰天する本です。
いわゆる伝統的なマトリョーシカを、著者は650点も持っていて、掲載されているマトリョーシカはすべて日本で、骨董市などで手に入れたものだそうです。


しかも、収集年月の短いことに驚かされます。
約6年間、土日は早朝から、骨董市をはしごしてかけずりまわったそうです。
でも、日本(関東地方)を駆けずり回れば、こんなマトリョーシカが集められるの?と言うくらい、1900年代初頭・前半のものがたくさん掲載されています。

というわけで、ソチオリンピック開催の日々は、マトリョーシカを堪能した日々でした。




2 件のコメント:

  1.  わーこれは可愛いですね、
    今度ロシア料理の店に行ったら写さしてもらをっと。
    我が家のは雛飾りに並べました。

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  2. 昭ちゃん
    マトリョーシカって、バレエティーに富んでいます。日本では万博の頃、町ではセミョーノフの黄色、赤、緑、黒のマトリョーシカしか見なかった感じがするけれど、どこにいろいろあったんでしょうね。
    昭ちゃんちのもセミョーノフですね。お雛さま飾り、賑やかで、楽しそうです。

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