夫が前川林業を紹介し、一緒に行くというので、私もついて行ってみました。
前川林業で、我が家に建設中の作業棟用の材木を注文して、八溝の山で切っていただいたのは、地震前でした。一年ほど広げて乾燥していただき、
「十分乾燥したから、いつでも使えるよ」
と言われてから早幾年月。このごろはまだ引き取らないのが申し訳なくて、足を向けるのもためらっていたくらいでした。
しまださんの垂木を買いに行ったのですが、我が家の材木を積み直しているというので、見せていただきました。
右から二番目の列、りっぱな鉄骨の上に乗っているのが我が家の材木です。
なんてきれいに積んでいただいているのでしょう!
これが一番手前の山で、奥へと、全部で四山あります。
一山目を反対から見たところ。もう十分すぎるほど乾燥しているので、雨があたらないよう、ビニールで覆いをし、でも風が通るように積んでくださっています。
材木は格安で分けていただいた上、積み直し料も保管料も一切払っていません。
ありがたいことです。
その前川林業の庭に、以前から、目立つところに小屋(と言っても立派なもの)が建っています。
中には、数十年前に台湾の花蓮の玉里渓谷の奥で天然雑木林を切った時に見つかったという、樹齢千年以上の楠の根が祀られています。
材木屋さんですから、木の根が神さまというわけです。
そこに新しく、お不動さまが祀られていました。
楠の根は、すごい迫力です。
と、別な場所に別の木の根も飾られていました。これは日本の木(えのきだったかな?)で、五本が一緒になった珍しい根だそうです。
社長さんは木の根っこがお好きです。我が家の落成祝いにも、木の根のテーブルをいただきました。
「それにしても、楠の根はりっぱですね」
「ついつい、根を見ると、衝動買いしちゃってね」
幅が5メートルもあるような根っこは、誰にでも買えるものではありません。
家内の両親が炭焼きだったので
返信削除雑木は木炭ですが根は山の神が宿るので大事にしましたね、
確か3月はお供え物と休みがありました。
「花蓮」
なっかしい地名です。
タッキリ渓谷から砂金が採れるとか、
戦時中有名になりましたが、、、。
昭ちゃん
返信削除花蓮は初めて聞いた名前でしたが、そうか、聞いたことがあったのですね。根のところに説明板が置いてあったのですが、詳しくは花蓮の玉里渓谷の上流と南投県の渓頭の奥山大刈寮の境で天然木を大規模に伐採して、運び出した中にあったそうです。実は原生林を伐採して土壌流出が起こってないか、そちらの方の心配が先立ちました。重機がどんどん発達すると、自然はいい迷惑ですね。
でも飛行機で台湾上空を飛ぶとただ緑みどりでうっそうとしているので、それが救いです。台湾も雨が多くて、伐採してもすぐ緑が回復する日本のようだといいですね。
根は確かに素敵です。でも、以前ラオスでは巨木が伐採されるだけだったのに、最近はお金持ちの中国人が根っこに関心を持って掘り起こすので、山の土壌流失がひどいという話を聞いたことがあります。
ボルネオの熱帯林伐採に関連して、その昔、ラワンを真ん中の三分の一しか使わないで、先と根は捨てて行くと憤慨していた人に対して、「全部持って行かないのはいいことだ」と言った人がいて、目から鱗だったことがあります。切ってしまったからには全部使って欲しいと思うのではなく、たくさんの有機質を残して行けば土壌もそう疲弊しないということです。確かに根っこも残っている方が他の生物や森の再生に取ってずっとよいのでしょうね。
それにしても、根っこは素敵です(笑)。神が宿っているのがうなずけます。