2014年9月26日金曜日

お茶の時間


ロシアのセルギエフ・パサードは、昔も今もマトリョーシカの一大産地です。
昔は職人さんたちが、おもには分業で、決められた絵つけをしていました。
ところが今は、セルギエフ・パサードのマトリョーシカの特徴を踏襲しながらも、色塗りをする職人さんは色塗りだけ、顔を描く職人さんは顔を描くだけといった分業ではなく、絵つけの工程をすべてを一人で受け持つ一貫作業が、大勢を占めているようです。

中には作家さんとして活躍されている方もいらっしゃいます。
そんな作家さんの一人、ナジェジダ・イワンツォヴァさんのマトリョーシカ、「お茶の時間」です。
一番大きい娘は20センチ、華やかで明るい絵つけです。


湯沸かし器のサモワールは、生地の色を上手に生かしています。
ぼかしはナジェジダさんが得意とするところで、随所にみられます。いやはや見事な筆さばき、手描きではなくて、まるでプリントしたようです。
というのは、全然褒め言葉にはなっていませんが。


顔や手なども、生地の色をそのまま生かしているようです。


セルギエフ・パサードのマトリョーシカには、よく男の子が混じっているものがありますが、私はプラトークを巻いた娘だけのものが好きです。


大きい娘たちは、それぞれ両手で、サモワール、果物、ロシアの乾パンのブーブリキを紐に通したもの、ティーポットなどを持っていますが、一番下の娘(右)だけは、セルギエフ・パサードの特徴である、右腕を曲げ、左手を下げている伝統的な姿です。
右手には、ブーブリキを一つ持っています。


カラフルで国営工場でつくられたものとは隔世の感がありますが、これから100年後には、いったいどんなマトリョーシカがつくられるのでしょうか。





2 件のコメント:

  1. しまとかげ2014年9月26日 21:26

    マトリョ-シカ可愛いなあと思いつつ、
    とらちゃんのちらつきにニヤニヤしてしまいます。

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  2. しまとかげさん
    写真を撮ろうとすると、どこからか「にゃー、間に合ってよかった!」と駈けつけてくるトラです。追い払い、追い払いつつ撮っても尻尾が写ったりしていますが、中にはトラが塞いで、トラしか見えない写真もあります(笑)。数日前に近所の猫に顔を引っかかれて、今はエリザベス姿です。弱いねぇ。他の猫がトラにやられた話は聞いたことがありません。

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