案内状の中に、紙ものがいくつか入っていました。
この二枚の共通点は、筑波山です。
私はいつも、いいじまさんの郷土への思いに触れるたびに、ちっとも郷土愛のない私を反省します。
生まれた町横須賀には、物心ついてから一度も行ったことがありません。父母が元気なときに、一度は連れて行ってもらえばよかった。もっとも、いつだったか、両親は行ってみたけれど、どの坂を登ったのかもわからないほど、町が変わっていたと言っていました。
子ども時代を過ごした倉敷も変わり、祖母の亡きあとはすっかりご無沙汰です。そして、青春時代を過ごした品川も変貌すさまじく、むしろ行かない方がよく昔を偲ばれるほどです。
いいじまさんと私の郷土への思いの違いは、もしかしたら筑波山がある無しの違い?
いえいえ、それだけではないと思います。
さて、いいじまさんにいただいた、カンタ(=ノクシカタ)の絵葉書です。
日本民藝館で求めたと書いてありましたが、絵葉書には「岩立フォークテキスタイル・ミュージアム」と書いてあります。
岩立さんのコレクションを日本民藝館で見せていたということでしょうか?岩立ミュージアムでは(日本民藝館でも)、ときおり興味深い展示をしていますが、いつも行けずじまいです。
このカンタはおもしろい!
右下のものが何だかわかる人、います?
正解は、ビンロウジュの実を切るはさみでした。
ままごと道具の箱に貼るラベルは、貼らずのデッドストックだったようです。
漫画サザエさんの妹のワカメちゃんのような刈り上げの髪、素足の子はぽっくり下駄、靴下をはいた子は甲がゴムの運動靴、二人とも頭にはリボンをつけています。
敷いているのは稲わらの茣蓙、まな板には脚がついていて、七輪や羽釜、炊いたご飯を入れるお櫃らしきものも見えます。
縦8センチ、横10.5センチほどの大きさに、少女たちのあこがれた、「完璧なままごと姿」が詰まっています。
ぺらぺらの紙質も、印刷の色も素敵、可愛さ満点です。
カンタはカワイイですね。なんかこんな刺繍見たな~と思って調べたら、やっぱり3か月ぐらい前に無印良品の特別企画でクッションカバーや布バッグを売っていました。もっと簡単な刺繍でしたがかわいかったので買おうか迷ったけど結局買わなかった。バッグやっぱり買っとけばよかったな~。
返信削除ビンロウと言えば私にとっては台湾です。ペッと吐き出した赤い跡があちこちあり、町でも売っていたけど、印象的なのは空港へ行く道沿いにビンロウ売りの小屋が点々と並び、女の子があやしげ~に店番をしている様子でした。町で試しに買ってみて予想通り不味かったような気がしますが、記憶は定かではありません。
各国いろんな鋏があるんですね~。前の記事での空港の事件、面白かったです!
hiyocoさん
返信削除カンタ(=ノクシカタ)はシャプラニール(http://item.rakuten.co.jp/craftlink/c/0000000124/)でも手に入りますよ。額縁を売っているところもあります(http://item.rakuten.co.jp/hakusan/kan8382/)。
ビンロウ(キンマー)は赤い色が口の中に染まってとれなくなるので、若い人からは敬遠されてきたので、まもなく廃れるかもしれませんね。タイの古い映画を見ると、美男美女の若い夫婦が口を真っ赤にしていました。時代考証して忠実にやったということだけど、日本の時代劇では結婚した女性が鉄漿をしたり眉を剃ったりしたのは絶対出てきませんね。みんな嘘の姿です。第一女優さんが、絶対に鉄漿、剃り眉はしたがらないでしょう(笑)。
昔(35年くらい前)は、ビルマでは若い男性がみんな噛んでいたけど、今はどうでしょう?キンマーもミェン(お茶の葉を発酵させたものを噛む)も水煙草もやってみましたが、一度や二度では全然よさがわかりません。まあ、わかってしまったら、私も今頃、真っ赤な唾をペッと吐くようになってしまっているでしょう(笑)。
空港の事件、おもしろかったでしょう。迎えに来て解決するまで待ってくれた友人にも、「何が引っ掛かったの?」と聞かれ、見せたら笑われてしまいました。