2015年9月8日火曜日

切り子のお皿


骨董市で、切り子のお皿と出逢いました。
飴屋ビン、レース皿、そのほかいろいろなガラスを持っていて、いつもガラスコレクターらしい客たちが熱心にのぞき込み、そんな客とガラス談義をしている骨董屋さんの店先でした。


「これは大正だね。内側から吹いていて、真ん中にヘソがあるだろう」
確かに、触るとお皿の真ん中がちょっとだけ膨らんでいます。
模様をきれいに出すため内側から吹いたのでしょうか、外側の真ん中は放射線状に削ってあります。
五枚ありました。


「セットじゃなくて、一枚ずつでいいよ。一枚欠けているのがあったなぁ」
触ってみると、このお皿にホツがありました。

それでも、これが一番気に入りました。
約半周は、縁に切り子が入っています。お皿の真ん中に星型を削り、次のその周辺を削ったものの、吹いたガラスがゆがんでいた、あるいは模様が片寄り過ぎていたため、バランスを取るために、半分だけ縁に模様を刻んだのだと思われます。
切り子を入れれば、そこが削れて薄くなるし、手触りも悪いので、普通は縁に模様をつけたりしません。
手づくりならではのおもしろさです。


十二等分とか、八等分でなく、十等分の模様も素敵です。


そしてこれは、どうして、十二等分ではなく、十三等分なのでしょう?
もっとも、削る前に印をつけてさえおけば、十三等分であろうと、十一等分であろうと、簡単なのかもしれません。

というわけで、素敵なガラスたち、直径は14センチ、使いやすい大きさです。





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