ところが、届いてみたら、注文通りのガラスですが、サイズが違っていて、嵌まりません。計り間違いです。
私も経験がありますが、角が90度の、四角形のものはほぼ間違えることがありません。夫も、めんどに嵌めたガラスの寸法は、一枚も間違えていません。
ところが、三角形や五角形になると、いきなり難易度が上がります。辺の長さを計っただけでは、たいてい形に狂いが生じるので、複数の対角線で確かめなくてはなりません。しかも内側で狭いところ、足場も悪いところ、尺金は使えないし、内側を計る定規は長すぎて使えないし、コンベックスルールを使って計る以外ありません。
直角ではない場所では何度も失敗した私に計らせてくれたらよかったのに、夫は自分で計って注文していたのでした。
それでも、柱の右の窓は、ガラスの高さがちょっと高いだけだったので、下に溝を彫って落とし込み、めでたく嵌めることができました。
これは、ガラスに丸い持ち手をくっつけて嵌めている写真、右は夫の脚です。
コンクリート柱の右側の窓は、ガラスがうまく収まりました。
ところが、柱の左のガラスは、上の三角形になった部分の、角度そのものが違っていました。見積もりを取ったのに注文しなかった近所のガラス屋さんに、その部分を切ってもらうというわけにはいきません。
夫は自分で何とかしようと、ダイアモンドカッターを取り出して、別のガラスで試してみましたが、厚みがありすぎるのか、線を引いた部分をペンチで引っ張っても不定形に割れて、きれいには仕上がりそうにありません。
「ホームセンターに持って行ったら切ってくれるんじゃない?」
「そうだなぁ」
というわけで、さっそく行ってみました。
すると、
「持ち込みは受けていませんよ。だって、もし割れたら、代わりを提供することができないでしょう?」
とつれない対応、もっともなお話です。
「どうしよう?」
途方に暮れていないで、何とかしなくてはなりません。
ホームセンターの近くの交番を訪ねて、そのあたりのガラス屋さんを訊き出して、国道からちょっとそれた商店街に行ってみました。
ところが、あたりにガラス屋さんは見当たりません。お菓子屋さんでたずねると、前は二軒あったガラス屋さんは、もう両方とも店をたたんでしまったとのことでした。
そのお菓子屋さんに並んでいる和菓子は、どれも美味しそうでした。
豆大福を買うと、豆たっぷりで塩味が効いていて、とっても美味でした。店内を見回すと、生菓子以外も素敵な品揃えで、季節のアジサイの形に、青っぽい金平糖を包んだものがあったり、あまり見かけないゼリービーンズも並んでいたりしました。
そこで、買ってきたのが、猫のチャイナマーブルです。
いやぁ、かわいいねぇ。
しかも、右下にいるのは、猫のふりした豹です。
これから、ホームセンターに行くたびに、この和菓子屋さんに寄りたくなりました。
ところで、問題の寸法が違ったガラスは、国道ひ戻ってすぐに見かけた、車のガラス屋さんで、500円でめでたく切ってもらうことができました。
「超ラッキーだったね。無駄足にもならなかったし」
「いやぁ、思う心が強くて、かなったということだろうよ」
「そうかなぁ」
素敵な和菓子屋さんを知ったし、ガラスは切ってもらえたし、めでたし、めでたしの半日でした。
もう、「そのお菓子屋さんに並んでいる和菓子は、どれも美味しそうでした」の段から笑いが止まりませんでした。それまでのどうしよ、どうしよ、のトーンから一転。あれれ~。チャイナマーブルは初耳です。全部お砂糖なんですか?
返信削除昔はガラス屋さんは身近なものだったのでしょうか?うちの近所にも1軒ありますが、お世話になったことはありません。
hiyocoさん
返信削除お菓子屋さんが素敵だったので、ガラスのことは忘れて、「今日はついているぅ」と思ってしまいました。よく言えばいつも冷静、悪く言えばいつも気が散って一つのことに真剣じゃない(笑)。
近くにもお菓子屋さんはわりとあります。でも、いろいろセットをつくって、贈答品で勝負しようとしたりしているお菓子屋さんからは足が遠のきます。義理で買う人を目当てにしないで、味や季節感で勝負しなくっちゃ!
店番のおばさん、生き生きしていました。意欲的な人は、シャッター商店街でも生き残れる、見本のような方でした。帰ろうとしたらお客さんも来ていたし。
チャイナマーブル?どうやって作ったんでしょうね。昔はなめていると、いろいろ色に変わりましたが、今はほとんど中は白いものです。これも、猫たちは袋に印刷してあって中には白い球状の飴が二つ入っているのだから、半分に割っても真っ白だと思います。マーブルじゃないですね。