2016年9月26日月曜日

梯子

外仕事用には、たくさんの梯子や脚立を使っています。
でも室内用には木の梯子とアルミの脚立の二つだけでした。アルミは伸ばせば梯子になりますが、ちょっと短くて用が足りないこともあったので、もう少し長いのがあったらいいなと思っていました。


アルミでは味気ないなと思っていたら見つかったのがこれ、二つ折りにしても、伸ばしても使える、樫の木でできた梯子です。
金具もしっかりしていて、十分使えそうです。日本製ですが、形は近代のものというか、和洋折衷と言ったらいいのでしょうか。


もともと日本には、室内で使うためには踏み台が、外で使うには木や竹の長い梯子がありました。


かつて、鉄道の駅という駅には、都会の電車の駅といえど、必ず列車から見えるところに竹の梯子を備えていたものでした。


また、植木屋さんは三角で三本足の梯子を使っています。
15年ほどまえに八郷に来ましたが、このあたりで見かける植木屋さんは、誰もがアルミの三角梯子を使っています。中には、トラックの荷台に設置した昇降台の上で作業している、進んだ植木屋さんもいます。
ところが、母を訪ねたとき、東京郊外で、いまだに木の三角梯子を使って、はっぴを着た植木屋さんが刈り込んでいるのを見て、びっくりしたことがありました。その植木屋さんだけなのか、あるいは東京ではそれが珍しいことではないのか、わかりませんが。


さて、我が家の梯子の置き場所も、居間の戸袋の中に決まり、出番を待っていました。


そして、いよいよ出番がきました。
ところが、高いところでの作業で使った夫が、
「だめだこりゃぁ、設計が悪いよ」
と言います。


言われて見ると、踏み板が、支柱に対して直角に収まっているのです。
これでは、いくら面を取っていても、踏み板が水平でないので、角が足に食い込みます。 しかも、踏み板は広ければ広いほど安定するのに、狭い方に足を乗せるようにできています。


踏み板の広い方を上にして、水平に取りつけてあったらよかったのですが、どうしたのでしょう?
そうすると、ほぞを横広に開けるので、支えの木が弱くなると考えたのでしょうか?それとも、ただ上るだけで、途中の踏み板の上に立って作業するとは考えずにつくったのでしょうか?

一番上の踏み板だけは広くて水平になっています。
でも、この形でこの高さの梯子や脚立は、最上段に立って作業するよりも途中に立って、身体の一部をより高い部分で支えて作業することの方が多いものです。
実際、アルミの脚立には、どれにも「最上段には絶対に立たないでください」という注意書きがついています。バランスを失ったときに支えるものがないからです。


ということで、夫は汚い外用のアルミの脚立の足を拭いて、室内に持ち込んできました。
やれやれ。
  

百戦錬磨の脚立ですから、曲がったり、コンクリートがこびりついたりしていますが、踏み板は広く、水平ですから、よっぽど使いやすいというのです。
というわけで、ちょっと登って、高いところのものを取ったりするには差し支えありませんが、立って作業するのは、樫の木の梯子は無理だとわかりました。


木でできていて、機能も十分果たす梯子はなかなか見つかりません。
まぁ、いつか高いところの本を出してみるのには、きっと役立つことでしょう。






6 件のコメント:

  1. 脚立・きゃたつって懐かしい響きですね、
    踏み台は物干しがついている大きい家には必需品で
    これも懐かしいなー
    必ず丸穴のごみ入れ口がついていますね。
     植木屋さんが選定する梯子、竹が折れて落ちたことがあります。
    すべて戦前の思い出です。

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  2. 昭ちゃん
    私がアキレスけんを切って入院していたときも、夫が入院していたときも梯子が倒れて足の骨を折った植木屋さんが入院していました。猿も木から落ちると言いますが、植木屋さんは一般人に比べて落ちる確率が高いのですね。びっくりしました。
    うちでは、脚立も梯子も現役ですよ。もっとも、書いている私が、いま一つ、梯子と脚立の区別がついていませんが(笑)。

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  3. 梯子は立てかける脚立は左右に広げる。
    私の体験から判断しています。(笑い)

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  4. 昭ちゃん
    では、折ると脚立になり、伸ばすと梯子になるものは、どう呼んだらいいのですか?(笑)。私はこの文の中で、苦し紛れに、畳んだ時1m以下のを脚立と呼び、畳んだとき1m以上のものを梯子と呼んでおりますが。

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  5. ネットで見ても木製の脚立はどれも春さんちと同じ踏板の向きですね!これじゃあ、青竹踏みみたいに土踏まずをマッサージになっちゃって、作業どころじゃないですね。誰しも実用的じゃないと気が付いて、今はアンティークインテリア的に扱われているようです。横板を渡してディスプレー用の棚にいかがですか?

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  6. hiyocoさん
    買う前に気がつけばよかったのですが、なかなかそこまで気がつきませんでした。今回勉強して次に買うときに役立てると言っても、もう梯子はいりません(笑)。でも、つくる人たちが気にしなかったというのが、ちょっと不思議ですね。
    じつは、二つ同じものがあれば板を渡してそこに乗ることができます。我が家でも作業のときは鉄の梯子に足場板を渡して乗っています。でも、木製の梯子は頻繁に動かすにはアルミ製より重いし、鉄製よりは頼りないので、作業に使う気はしません。
    板を乗せてディスプレーですって?広そうだけれど、いくら我が家だってそんなスペースはありませんよ(笑)。そんなことやっていたら、居間までお店みたいになってしまいます。やだやだ(爆)。まぁ、夫はともかく、足が痛かろうがどうしようが、私は使います。

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