2016年10月18日火曜日

made in Japanのキューピーさん


骨董市で、玩古さんのおやじさんの店に手のないキューピーがありました。
あれあれ、手がなくなってしまっている! でもよく見たら、取れた手も置いてありました。 それなら直すこともできるでしょう。


さっそく、着ていたリリアンで編んだ服を洗おうと、太いお腹をくぐらせて、苦心して脱がせてみました。すると、細い肩紐は別として、裏は薄汚れていません。このくらいなら裏返せば十分なので、洗わないで裏返して着せることにしました。


次は手の修理です。


手に残っていたものを取りだしてみたら、マッチ棒のような木片でした。黒いものは年月が経って、硬化したゴムだか何だかわからなくなっていますが、この黒いのが身体の方にも貫通していて、それは取ろうとしたら内側に落ちてしまい、振るとからから音がするようになってしまいました。
子どもが苦心して直そうとしたものでしょうか?それとも、ぶきっちょな大人?

普通、キューピーはゴムで手を胴体に留めます。
手の方に開けてあるゴムを通す穴は小さいものなので、結びこぶをつくって、針の尻などで押し込むと抜けなくなるのですが、これは木片を無理やり押し込んだりしたので、穴が大きく広がってしまっています。
「留まるかなぁ」


大きな穴に合わせて大きな結びこぶをつくる必要がありますが、手持ちの太めのゴムは引く力が強すぎます。迷ったけれど、細いゴムを使用、端はゴムを二本にして結び、穴に押し込んでみました。


よかった、直りました。


背中には、made in Japanの陽刻があります。
ちょっと立ちにくく、傾いではいますがなんとか立ちました。
「あっ、直ったんだ。でも顔がなぁ。ちょっと」
遊びに来ていて、一部始終を見ていたシャントヌが笑いますが、この顔、もしかしたら戦前の顔でしょうか?大きすぎる目、八の字眉、泣きそうなそして年寄りのような口元。

私が持って遊んだ1950年代のキューピーは、輸出用ではなく国内向けのものでしたが、眉も八の字ではなく、もっと今の「かわいい」に近いお顔をしていました。
それにしても、羽が背中ではなく、耳の下にまるでもみあげのように生えているのは、ちょっと変でしょうか?

追記:
戦前のものかどうか知りたいと、ヤフーオークションを見たら、
「わぁ、高い!」
軒並み、10,000円以上の値段がついています。
ちなみにこれ、1,000円でした。







6 件のコメント:

  1. 確かに耳の下に生えた羽は変というか奇妙というか。。。爆笑してしまいました。それにかなりくっきりしたほうれい線が年齢を感じさせますね。春さんのところで仲間と一緒になることができてよかったね、キューピーさん。

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  2. hiyocoさん
    私も、「うちに来てよかったね」と年寄りのキューピーに言っていたところでした(笑)。
    せっかちというか、決まりきったところしか見ないというか、家が満員で買わない選択をするとかで、骨董市の滞在時間は15分くらいです(笑)。とくにおやじさんは愛想無しなのでスルーすることも多いのですが、たまたま覗きました。まぁ、長々と話し込んでいらないものにまで興味を持たされて、つい買ってしまう玩古さんが来なくなって、寂しいけれど結果的にはよかったかもしれません(爆)。

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  3. 目が合ったら、つい連れて帰りたくなってしまうタイプのキューピーですね。

    耳の下に羽、キューピーではあまり見ないけど、エンゼルの顔の置物では
    よく顔の横に羽がニョッキリついてるのを見ますね。

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  4. kuskusさん
    うるうるした目は確かに、でも口元は...(笑)。
    えええ???天使で置物の顔の横に羽?見たことないけど?
    ネットで見てみたら確かに耳の脇に羽が見えるけれど、それは背中に生えていて、前からも見えるように耳の下あたりに来ているみたい、じゃないですか?
    普通、キューピーさんの羽って、背中にぽっちり盛り上がっています。
    それにしても、天使の置物っていっぱいあるんですね。びっくり。まったく知らない分野でした(そのうち、はまったりして、笑)。

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  5. こういうおばちゃん顔も嫌いじゃないです。(笑)
    スペインはカトリックの国だからでしょうね、蚤の市でも
    普通の雑貨を売る店でもよく天使の置物は見かけました。
    よくあるのは頭だけで、その顔の横に羽がついてる壁掛けや置物。
    昔のイラストやシール(デコパージュなどに使うのかな?)もいっぱい
    ありました。
    春さんが言うように、背中の羽が前から見えるように。。。ということなんだと
    思いますが、このキューピーの原形を作った人もそんな考えなのかな?と
    思いました。
    たしかにキューピーの羽はちょびっとしたもので、顔の横までは来ませんよね。
    すごく工夫したのかな?
    工夫が裏目に出てウナギのエラみたいになっちゃいましたね。

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  6. kuskusさん
    このキューピー、どこかで見た顔だと思ったら、アメリカ製のキューピーコレクションのジグソーパズルの中にあった顔でした。昔は気分転換にジグソーパズルをよくやりましたが、今はネットのジグソーパズルばっかり。方向は上下決まっているし、はまったらパチッとくっつくので上下左右まで考えなくてはならない、本物のジグソーパズルとはすっかりご無沙汰しています。
    これ、うなぎにも見えますが、尾崎紀世彦とか、エルビスプレスリーとかにみえません?(笑)。これがつくられた当時は、そんなもみあげの人が、きっとうじゃうじゃいたのでしょうね。

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