2017年7月17日月曜日

飾り棚の住人(四)


柱より右の飾り棚の一番左は、先日、まことさんにもらった豆雛を飾った棚です。
この棚に飾るには、お雛さまはちょっと背が足りないのですが、幅があるので、もっと小さなマス目の棚には飾れません。
ゆくゆくは、ほかのお雛さまと一緒に箱にしまって、節句のときだけ飾ろうと思っています。


土の一部にだけ釉薬をかけた、小さな動物たちはタイから来ました。
バンコクから国道一号線を北上すると、コーラート高原の手前で、北部に行く道と、東北に行く道に分かれます。
東北に道を取ってしばらく行くと、焼きものの窯元が、道の両側に立ち並ぶ地域に差し掛かります。
焼きものに適した土が採れるとみえて、そこでは、古くから、植木鉢、素焼きの鍋、ままごと道具など、素焼きの雑器が焼かれ、バンコクにも運ばれていました。
ところが、1990年代に入ったころから、だんだんおしゃれになり、釉薬がかかったものもつくるようになり、どの店も競って、庭に置く奇抜な像やおしゃれな傘立てなどを並べるようになりました。。

そのため、休憩がてらそこのお店をいろいろのぞいてみるのは、この道を行く人たちの楽しみの一つになったのです。


コーラートの動物たちとほぼ同じ大きさの、タイの、染付けのミニチュアです。
陶器の動物たちは、手びねりでつくられていて、中まで土が詰まっているのに対して、こちらは中が空洞、うさぎや雀は底に穴が開いていて、とても軽くできています。


生地をどろどろにして、型を回転させながら成形したのかもしれませんが、この小ささ、ありふれたお土産品とはいえ、よくできています。


ソープストーンの象は、どなたかにいただいたもの、インドのものでしょうか。


やはりインドの、石を轆轤で挽いた蓋物です。
とても脆く、すぐ欠けてしまうもの、もう一つ持っていましたが欠けてしまいました。
そんなに脆いのに、透けて見えるくらい薄く仕上げた、職人さんの腕には感心してしまいます。


右は、タイの蓋ものです


タイ中部のスコータイ近郊の、スワンカロークやシーサッチャナライでつくられた焼きものは、桃山時代から日本にももたらされ、スンコロ(宋胡録)焼きとして、茶人たちに珍重されました。
この蓋物は、日本では「柿」と愛されましたが、実際はマンゴスティンをかたどったものです。

骨董屋さんで見つけたのですが、古いものではなく、古そうにつくってあるものだと思います。

メナムギャラリー、東南アジアの古美術より

そして、こちらが本物です。
シーサッチャナライで16世紀につくられた、鉄絵果実形合子で、直径は5センチです。
スコータイの遺跡に行くと、発掘品として、たくさんのスンコロ焼きを売っていますが、ほとんどは偽物だと思います。


メキシコの、手びねり素焼きの鳥たち。


魚もいます。


木彫りの象と虎は、たぶんスリランカのものでしょう。
タイに住んでいた当時は、夫の知人たちが仕事柄、いろいろな国へと出かけたり、いろいろな国からやってきたりで、いろいろな方からいろいろなものをいただいたので、覚えきれていません。


虎は、虎というより猫に近いのですが、猫ではないと思います。


そして、インドの、プリント染め用の印判です。
これは、東京で見つけた、1970年代から、我が家にあったものです。







4 件のコメント:

  1. あかずきん2017年7月17日 14:20

    トラですよね~
    でもネコに見えちゃいます^^
    飾り棚のどれも皆眺めてると幸せ~な気分になりますね
    素敵です(^^♪

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  2. あかずきんさん
    ありがとうございます。棚は自分でも結構気に入っています(^^♪
    虎は猫みたいですが、今みたいに猫が蔓延していない時代のものだし(笑)、虎だと思います。
    そういえば、熊のおもちゃなんかも可愛いばかりですから、虎だってそんなものかもしれません。

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  3. あー、それぞれその土地の心のゆとりのようなものを感じます。どれも素敵ですが、メキシコの手びねりの鳥や魚の味のある事…。

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  4. karatさん
    ありがとうございます。
    こうやって見ると、みんなつくることを大いに楽しんでいる感じがしますね。
    写真がよく見えませんが、鳥の一羽は前を向き、一羽はちょっと横を向いています。線描きものびやかだし。
    タイの動物たちは、お土産に配ったものの残りや、配り損ねたものたちで、前後10年以上にわたって、だらだらと集まったものです。行くたびに違っていたり、見かけなくなっていたり、いろいろでした。

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