脚のあるものないもの、背の高いもの低いもの、儀礼用のもの日々使うもの、どれもそれぞれに素敵です。
木を細くしたり薄くしたりして組んだ椅子は、コートジボワールのバウレの椅子などほんの少し、ほとんどは、木の塊からナイフで彫り出したものです。
カメルーンのバミレケ人の椅子も、丸太を刳り抜いています。
胴が太鼓のように張っているのもあるけれど、すっとまっすぐなこの椅子、さっぱりしています。
アフリカの椅子としてはもちろん、バミレケの椅子としてもは、これは背が高い方で、腰をかがめなくても、楽に座ったり立ったりできます。
バミレケは、手仕事に秀でた人たちですが、ポチポチが好きなのでしょうか?
この仮面はポチポチではないけれど、バミレケのビーズワークも面白いです。
椅子の内側は大きく刳り抜いてありますが、蜘蛛が棲みついてしまいました。
けっこう、居心地よさそうです。
ちなみにこれは、バミレケの藍染布です。
あこがれの、カメルーン!アフリカ最大の熱帯多雨林でしたが、少しは残っているのかなぁ?
アジアの熱帯多雨林は、ほぼ消滅しました。
藍染の布の模様が絞り染めというのに驚きました。絞り染めは、タイダイとか絞りの着物とか円形が基本模様って思い浮かぶのですが、これは直線もたくさんあって幾何学模様っぽいように見えます。それに布はそんなにやわらかそうには見えず、絞るのが大変そうな気がするのですが、どうですか?
返信削除60cmの幅の布を織るのも(リンク先の記事の内容ですね)、経糸を張るのが大変そうです。春さんのブログでしか織物を知らない私ですが~(笑)。ずっと布は90cm巾以上が普通だと思っていたけど、それは機械だからなんだってやっと最近理解しました。
hiyocoさん
返信削除手紡ぎの糸で太くてでこぼこしているので絞るの大変だと思いますが、彼らにとっては、きっと朝飯前なんでしょうね。ずっと昔にやったことがありますが、絞りはじめは楽なんです。そのうち、大きな布全部がくしゃくしゃになって寄せ集まって、何が何だかわけがわからなくなります。最初からしっかりデザインしておかないとだめですね。
経糸を張る手間は、細い糸を1000本以上(日本の上布など)とか言わなければ、10センチ幅も60センチ幅もそう違いません。また、張った後は同じ作業ですから、むしろ60センチくらいの方が、10センチ幅の六倍の速さで織れるわけだから、簡単かもしれません。ただ、着物の幅が30センチ前後ですが、地機という、織れた部分を巻き取った棒を自分の身体にくくりつけて織る方法だと、このくらいの幅が限度です。60センチ幅では巻き取り棒が身体の両側に出るので、左右に振れて不安定になりますから、織ることができません。高機という、巻き取り棒が安定した織り機で織ったものと思われます。
高機でも手織り機では、両端から杼を投げ入れますから、身体をずらしても90センチ幅くらいがギリギリです。というわけで、機械織りの布もそれを踏襲していたのでしょうね。前は布屋さんで売っている機械織の布は90センチ幅ばかりでしたが、今は110センチ幅くらいがスタンダードになったようですね。