半世紀近く前にアメリカで暮らしていた時、近くに住んでいたダワーさんに教えていただいたレシピで、小麦粉の生地が見えないほど、ナッツやピールがいっぱい詰まったケーキです。
何十年もつくっていませんでしたが、ダワーさん手描きのレシピを取り出してみて、材料をそろえようと、ネットショップで検索しました。
ブラジルナッツ、クルミ、デーツ、オレンジピール、赤と緑のドレインチェリー、レーズンを使いますが、それらを分量だけ揃えると、なんと、どう見積もっても、9,800円くらいになります。とくに、ブラジルナッツと、日本では、今ではほとんど見かけないドレインチェリーが、かなり高額です。
お店で、美味しいケーキのホールを買っても、5,000円もしません。
それを、自分でつくるのに材料費に10,000円もかけるなんて、とてもできません。と、その時はフルーツケーキをつくることを諦めてしまいました。
先日、ふぢこさんのお連れ合いのブラジル土産に、ブラジルナッツをいただきました。
「わぉ、ブラジルナッツ!」
久しぶりのご対面です。これはあの、一度あきらめたフルーツケーキをつくれという、天の声に違いありません。
高いけれど味は特徴がないドレインチェリーは使うのをやめて、食感の似ている夏みかんピールで代用することにしました。
レーズンは買い置いたものがあったので、新たに買うのはクルミとデーツだけです。デーツは買いすぎましたが、それでも両方で2,500円ほどでした。
さて、レシピと向き合います。
アメリカのレシピってこんなものだったかしら、すべて重さではなく量で計ります。
ブラジルナッツやデーツなどの、大きくてごろごろしたものを、計量カップで計るのは難しいというか、相当いい加減になります。
しかも、すっかり忘れていましたが、アメリカの1カップは2分の1パイント、私の持っているアメリカ製の計量カップは、液量パイント(1カップ≒約236cc)ではなくて、乾量パイント(1カップ=約275cc)の表示がされています。
ダワーさんのレシピも、アメリカのカップを使っているものと思われましたが、ブラジルナッツが、日本の計量カップで1+2分の1カップくらいしか残っていなかったので、日本のカップ単位(200cc)で計量することにしました。
小麦粉と砂糖も計量カップで計るので、たいした問題はないのですが、卵が3個なので、そこでちょっと違いが出るはずです。
オレンジピールは3分の2カップ、それにドレインチェリーの赤と緑、それぞれ2分の1カップずつなので、ピールは合計1+3分の2カップ、夏みかん2個分ほどです。
ブラジルナッツ、デーツ、クルミはそれぞれ1+2分の1カップずつ、レーズンは2分の1カップ、そのすべてをボウルに放り込みます。
そこに、4分の3カップの小麦粉と砂糖、ベーキングパウダーに少量の塩も加えてふるい入れ、
よく混ぜた卵3個を加えて、粉が見えなくなるまで混ぜます。
アメリカらしいと言えばアメリカらしい、豪快なつくり方です。
混ぜた生地を型に入れて、150度で90分焼きます。
一時間ほどすると、いい匂いが、部屋中に漂ってきました。
ちょっと焦げましたが、出来上がりです。
「おっ、うまい!」
大成功でした。
目につくところに置いておくとあっという間になくなってしまいそうなので、半分はさっそく冷凍、半分は中身が見えない紙の箱に入れました。
つなぎの生地部分の面積が、想像していたのよりちょっと大きいような気がするのは、材料に対して卵が多かったからでしょうか?
ふぢこさん、だんなさま、そしてダワーさん、ごちそうさまでした。ちびちびと、楽しんでいただきます。
春さん、こんにちは。
返信削除ここも、フルーツケーキのレシピは種類が多くあります。昨日、ケーキレシピの切り抜きを整理しながら、最近ぜんぜん作ってないなぁ、と思っていました。ケーキのレシピ、カップで書いているのも多いです。オーストラリアのカップは250ccです。春さんのフルーツケーキ、美味しそうですね~。参考に、近いうちに作ってみます。それにしても、材料を揃えるとなると高いですね。金額にびっくりです。
Bluemoonさん
返信削除コメント遅れてごめんなさいね。コンピュータのシステムが変わっていたの、見逃していました。
そちら、250ccが1カップですか。Cook bookで最初に1カップが何ccと表示してあればいいのですが、そうでない場合、「卵3つ」などと、ちょっとずれます。
でも、秤がなくてもカップさえあれば作れるのだから、昔はこちらの方が主流だったのでしょうね。
このケーキ美味しいです。半分冷凍しておいたのも、クリスマスを待たずに出して(笑)、食べています。ブラジルナッツはマカデミアナッツでも代用できると思いますが、いずれにしても高くつく、でも聞くと収穫がかたい殻をいちいち手でむいて大変だそうです。