2018年7月1日日曜日

朝日森天満宮の鷽

友人の彫刻家、熊井淳一さんが前橋で個展をしているので、観に行ってきました。
途中、前から行ってみたかった栃木県佐野市の朝日森天満宮にも寄りました。


朝日森天満宮は市街地にありますが、長い参道を歩いて行きます。


山門の豪華なこと、
木々は歴史を感じさせる太さで、境内には静寂さが漂っていました。


お目当ては張り子の鷽(うそ)でした。


卵形の、丁寧に絵つけした、なんともかわいい鷽です。
心持目が離れたのと離れていないのがいたので、離れていない方をいただきました。胸には、天満宮のシンボル梅が描かれています。


かつて、朝日森天満宮では、地元の佐野でつくられた土鈴の鷽を授与していましたが、後継者がいなくなり、数年前に廃絶してしまいました。
ところが、なんとも素敵なことに、今年の1月1日から、張り子の鷽を授与することになったのだそうです。


祈願書に願いごとを書いて底の穴に収め、鷽を持ち帰って家の神棚に置くか、あるいは一年間、天満宮の神前に置いて、祈願していただくことができます。

消火用のホース入れが邪魔ですが

本殿に向かって左右には、奉納された牛の彫刻があり、右手の屋根のある方の牛の前には(写真はありませんが)、張り子の鯛のおみくじが入った箱と、土の牛のおみくじ入った箱が置いてありました。
鷽との張り子つながりで、鯛のおみくじをいただいてきました。


手づくりの鯛の初穂料は300円、しかもそれを小さなお賽銭箱に勝手に入れるというおおらかさでした。
おみくじは、末吉(というか、何度見直しても未吉)で、いいことがいっぱい書いてありました。
「はなされし かごの小鳥の とりどりに たのしみおおき 春ののべかな」
という歌の解説には、
「籠の中にいた小鳥が放されて自由に飛び歩くように苦しみを逃れて楽しみの多い身となる運です。世のため人のために尽くしなさい。幸い増します」
と書かれていました。


鷽だけでなく、鯛まで手にした私は、これからの一年も安鯛でしょう。


事前に希望を聞いておいたので、京都で人形師の修行中のtopcatさんの分もいただいてきました。







4 件のコメント:

  1.  「一年安鯛」朝から地口に笑ってしまいました
    一年と言う限定がいいですね。
    お返しに地口で
    「飛んで湯に入る夏の武士」
    江戸っ子は地口が好きです。

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  2. 昭ちゃん
    300円で一年も持つなんて、保険よりずっといいじゃありませんか(笑)。
    私もお返しに地口を考えましたが、すぐには浮かんできません。川柳もだめだし、都都逸もだめだし、とても江戸っ子にはなれません。田舎者が分相応です(笑)。

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  3. 朝日森行かれたんですね。
    鷽さん可愛らしいですよね~。
    実は私も赤い鯛釣ってました。
    背中の切り込みにおみくじが入ってるのが何だか愛らしいです。

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  4. maicaさん
    行かれたのをブログで拝見しましたよ。行きたいと思っていたので、「あっmaicaさんも行ったんだ!行かなくちゃ」と焦りました(笑)。
    通年授与しているって、冬の鷽替えに行けない者にはとってもありがたいです。
    埼玉県都幾川の萩日吉神社の猿もかわいいです。欲しいのですが、なかなか行けません。
    鯛は、あんなに安いのに手描きだから、もしかしたら中国とかヴェトナムなどでつくられているのかもしれませんね。背中に穴が開いているのは、たしかにとても大胆。topcatさんの話では祇園祭の時八坂神社で同じものが出ているらしい、しかももっと高いそうです(笑)。

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