2018年10月28日日曜日

ウイピル


東京に出掛けた先日、久しぶりに身だしなみでも整えようと、引き出しを開けて目当てのブラウスを探していたら、グアテマラのウイピルが目に留まりました。
そういえば、もう何年も着ていません。
買ったときは一生着るつもりでいましたが、なかなかそうもいかないものです。いまでは、ウイピルを着る機会というものがやってきません。


前後は色違いで模様が同じ

ウイピルは、グアテマラの先住民族であるインディヘナの人たちがつくって着ている民族衣装です。
細く織った布を三枚縦につなげ、二つ折りにして、その真ん中に首を出す穴を開け、手を出すところを残して両脇を縫い合わせた巻頭衣です。


織り方は、緯糸(よこいと)が全く見えないほど経糸(たていと)を詰めて織ってあるので、平織りですが厚みがあります。


左右の刺繍のように見えるのは模様織り、真ん中の布と布をつなぎながら刺したギザギザ模様のところだけ刺繍です。
地は木綿糸で織ってありますが、織り込んだり刺繍に使っている糸は、たぶん色彩が豊富な糸が容易に手に入るので使っていると思われる、アクリル糸です。


裏返してみると、織り模様と刺繍の違いが一目瞭然です。


布に鋏を入れたところは、きれいに巻いて始末しています。

以下は、ネットで見つけた、ウイピルを着ている女性たちです。


ウイピルを身に着け、ウイピルの材料にする布を織りながら、布を売っている女性です。
織っている布は、経糸が白ですから、ベースが白い布になりますが、いろいろな色の糸を使って模様を出している様子が、布の裏に垂れ下がっている糸から伺えます。


出来上がると、こんな感じのウイピルになるのかもしれません(これはベースが淡い藤色ですが)。


手前の少女は、ちょっと大きめのウイピルを身に着けています。大人用でしょうか?
大きめのウイピルは、なかなか素敵、藍染も魅力的です。

私はもう、きっとウイピルを着ることはないと思います。
というわけでウイピルを、服の引き出しから、民族布の戸棚に移してしまいました。







2 件のコメント:

  1.  子供の頃近所に白系露人の家があり
    風呂に持ってくる洗面器は花柄模様でした
    洗面器と言えば白なので覚えています。
     勿論小学校までは女風呂です。笑い

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  2. 昭ちゃん
    中学の時、白系ロシアの同級生がいました。その後女優さんになって、テレビドラマに出ていたのも見ましたが、暗い感じ(笑)、消えていきました。
    歌手になるのだと、スタンダードジャズのレッスンを受けていた同級生もいましたが、とっても歌はうまかったけれど、彼女も歌手として花咲くことはありませんでした。
    今日我が家に中学二年生の女の子がきました。「今はつまんないだろうけれど、もう4、5年したら人生面白くなるよ」と話しましたが、しまった、4、5年ではまだ面白くならないですね。青春は甘酸っぱいけれど嫌な時代、その先に底知れぬ面白い人生が待ち受けています(笑)。

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