犬がいたころ、留守番できない犬を連れての遠出は、いつも車でした。
そのため、荷物はばんばん車に乗せて、気にしないで出かけましたが、犬がいなくなり、車抜きで出かけるとなると、荷物はできるだけ軽くしなくてはなりません。
というわけで、神戸に行ったときは、フィリピンの籠を持っていきました。
デイパックを背負うことも考えましたが、旅先での使いやすさは、箱形の籠の方に軍配が挙がります。
ラタンではなくて、竹製です。
持ち手は木、内側は平らで外側はふっくら、外側には簡単な模様が彫ってあります。
留め具は皮とイノシシの牙、持ち手や留め具を綴ってあるのはラタンです。
四角い籠は角が傷みやすいものですが、太めの竹を二重に回して補強してあるせいか、よく使いましたが、あまり傷んでいません。
元同僚のIさんは、素材がラタンだったか竹だったかは忘れましたが、編み方の全く違う、でも同じくらいの大きさの箱形の籠を持っていました。
「あれっ、今日は出張なの?」
「そう」
と、やはり一泊どまりくらいの旅に、Iさんもよくその籠を使っていました。
Iさんの籠はタイ製でもラオス製でもなさそうだった、やはりフィリピン製だったのでしょうか?
訊いたこともあったと思いますが、昔のことで忘れてしまっています。
西洋のアタッシュケースを真似た形ですが、実際にフィリピンでよく使われていた形なのか、あるいは外国人向けにつくられたものかはわかりません。
ただ、イノシシが獲れるところでつくられたことは確かです。
手のところの掘りもなかなかいい感じですね。
返信削除補修用には八郷産イノシシ牙でしょうか!(笑)
籠といえば、母がいつも、父が籠一つで新居に来たといってました。
そのときの行李が今も実家にあります。
春さんのブログを読むと、たびたび、あー家にあるアレ、大事にしなくちゃって思えます。
Akemi Fujimaさん
返信削除あぁ、お父上の生活、私のあこがれです。
山本周五郎の物語には「長持ち一つ」の生活を崩さない人がよく出てきます。私もこうありたいと、例えば海外に赴任するときには最小限のものを持って行ってそれで暮らそうとするのに、あれも足りない、これも欲しいとあれこれ手に入れて、どれも手放せず持ち帰って、行く前より「もの」でふくれあがってしまったという生活を繰り返してきました。
我が家にも母が身辺整理した時の行李が、いくつもあります。今、キルトやお雛様を入れるのに役立っているけれど、茶箱も行李も「ありすぎ」です。こまったものです。
あ・・・父の場合は貧乏であったがゆえに荷物がシンプルだったそうです。
返信削除ただその後、いつか読もうの”積ん読”が増え、亡くなった際に大変苦労しました。
Akemi Fujimaさん
返信削除貧乏であろうとなかろうと、律するというのは大切なことです(たてまえ)。
夫婦とも弁護士の知人が、旦那さんが学生時代につくったスーツを20年も来ているという話を聞き、「私だって20年も来ているブラウスがあるよ」と言ったら、「毎日着る男のスーツとたまに着る女のブラウスは違うでしょう。それに3着しか持ってないんだから」と、一蹴されました。確かに中身が違うもので、私の完敗でした。
しかし、本は(本だけではありませんが)私もうっかりすると増えてしまいます。というわけで、買ったら断固読むことにしています(笑)。