2019年3月25日月曜日

皇帝サルタンの物語


皇帝サルタンのマトリョーシカ、ロシアとポーランドにはさまれた国、ベラルーシのブレストでつくられたものです。
「皇帝サルタン」はオペラで、原作はロシアのアレクサンドル・プーシキン、やはりロシアの作曲家のリムスキー=コルサコフが、1900年に作曲しました。


サルタン王とお妃

以下は、「皇帝サルタン」のあらすじです。
サルタン王は、三人姉妹の一番末の娘をお妃にしました。


お妃、お妃の姉二人と右端は謎の人物

おもしろくないのは、お妃の姉二人です。
王に向かって、お妃のあることないこと吹き込み、王はそれを信じて、お妃と王子を追放してしまいます。 よくある、愚かな展開です。
王子クヴィドーンは、母であるお妃の深い愛情のもと、立派な若者に成長します。 


白鳥と王子

やがて、王子はひょんな事から一羽の白鳥を助けます。白鳥は、王子にいつか恩返しすることを約束してその場を飛び立って行きました。 

ある日、お妃と王子は不思議な島に流れ着きます。島民の願いで、王子は島の王となり、島には平和な日々が流れていきます。 
一方、サルタン王は、三人の船乗りからクヴィドーン王子のことを聞いて驚きます。それを知った、お妃の二人の姉は、自分たちのついた嘘がばれることを恐れ、必死で覆い隠そうとします。
そこへ、いつか助けた白鳥の魔法で蜂に変身した王子がやってきます。そして、お妃の二人の姉を撃退します。そして、真実を知ったサルタン王はお妃と王子を迎えに行くことになりました。



白鳥はといえば、クヴィドーン王子の愛によって魔法が解けて、美しい王女に戻り、めでたしめでたしとなりましたとさ。

もとはと言えば、お妃の姉たちの嘘を見抜けず、お妃と王子を追放した皇帝サルタンの愚かさから物語が展開していますが、その愚かな皇帝の名前が、何故かオペラの題名になっています。
もっとも、皇帝が愚かでなかったら、王子は白鳥姫には会えなかったかもしれませんが。

めでたしめでたし。






4 件のコメント:

  1. マトリョーシカの(私にとっての)楽しみの一つは、次に何が出てくるかな? どういう構成になってるかな?というもので、これはなるほどきれいにお話に沿っているのですね。確かに最後の7番目は謎ですが(犬かな?)。
    後ろに白鳥の絵があったりして、わかる人は分かって、ああこれこれ、となるのですね。(私は春さんのお話を読まないと全然わかりませんでしたが)。
    お妃様苦労しましたね…。白鳥のお姫様はラッキーでした。
    しかし、3人姉妹のうち一番下を気に入って娶るのは罪作りですね。確か日本の神話にもそんなのがあった気がします(そちらは二人の姉妹だったと思いますが)。

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  2. 大きさの順序が気になります。3姉妹の末っ子が3人の中で一番大きく作られているのですね。年功序列じゃなくて、主役から順々の大きさに作られるものなんでしょうか。二番目の姉なんて目玉も描いてもらえない、最後の人形はもやは何かもわからないのが可笑しかったです。「謎の人物」ではないでしょう?犬か猿か?
    王女の背中に白鳥を書くことで同一だと表しているのが面白いです。

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  3. karatさん
    ブレストは、地図を見ると、ポーランドとの国境にとっても近い場所です。ソヴィエト時代、あんなに大きな国のあんなに端っこで暮らしていて、こうゆう物語を描くってどういうことかなと、ついつい深読みしたくなりました。
    それにしても、苦労したお妃、「やってられないわ」とよく復縁を拒まなかったものですね(笑)。シンデレラは継母でしたが、姉妹間の確執って、そんなにいっぱいあったのですかね。

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  4. hiyocoさん
    マトリョーシカって、こういう物語となると、大きさがかなり力を持ってしまいますね。みんな同じサイズとはいかないので。
    最後は動物だったのかなぁ?もっとも私もこのお話を詳しく知っているわけではないので、よくわかりませんが、お猿さんとかが出てきたのかもしれません。
    そうそう、みんな後ろ姿はあっさりしているのに、二番目だけ白鳥が描かれていました。王子の後ろ姿に蜂も描けばもっとよかったですね(笑)。

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