2019年3月7日木曜日

おもちゃのカレンダー

水戸まで用事で出かけ、帰ってきて我が家の坂道を登ろうとしたら、門のあたりに郵便屋さんがいるのが見えました。手には長い荷物を持っています。
「何だろう?」
心当たりはありませんでした。


差出人の住所を見て、また名前を見てピンときました。
お会いしたことがない、下の名前しか知らない、ブログ友のhiyocoさんに違いありません。
カレンダー在中と書いてありました。


開けてみると、郷土玩具のカレンダーでした。
博物館に送られてきたものの、貰い手がなく残っていたカレンダーだそうです。

表紙には、昨年の12月の最後の2週が載っていて、一日ごとに郷土玩具の写真が添えられています。しかも干支が順番に、丑(牛)からはじまり戌(犬)で終わっています。


そして、めくってみると今年の干支の亥(猪)からはじまり、お正月にちなんだおめでたいおもちゃたちが、にぎにぎしく並んでします。
持っているものあり、持ってなくても知っているものがほとんどですが、中には初めて見るものもあります。

関心のない人は、郷土玩具と言えばどれも同じか似たようなものと思われるかもしれませんが、じつはその選び手によって、クオリティーの高いコレクションと、そうでもないコレクションと、歴然と差が出てしまいます。
このコレクションは格調が高い、誰が集めたものだろうさがすと、とっても小さな字で、倉敷の郷土玩具館の所蔵品と書いてありました。
さもありなん、納得です。


表紙の言葉は、日本語だけでなく英語、スペイン語、フランス語、韓国語、中国語と6か国語で書かれています。
すべての玩具には日本語と英語で説明があり、カレンダーとしては月齢が、そして年初めから通算何日目か、年の終わりまで何日あるかが書かれています。

このカレンダーをつくったのは、堀場製作所(HORIBA)。ネットで見ると、先端技術を売っている会社で、世界中に支店があるようです。
中国や東南アジアの仏教国ではカレンダーに月齢は欠かせませんが、「今日は通算何日目」というのが重要な地域もあるのかもしれません。
堀場製作所の社是は、「おもしろおかしく」だそうです。



2月の終わり、梅の咲くころは、梅にちなんで菅原道真公である天神様づくし。
なぜその季節、その日に、そのおもちゃが選ばれたのかという謎を読み解く楽しさも、そこここにちりばめられているようです。


今戸人形の福助さんは初めて見ました。
いつもいまどきさんが手本とされている生粋の今戸人形作者であった、尾張屋、金澤春吉翁(1868-1944年)の作でしょうか?


もちろん、3月はお雛さま中心です。


江戸から続いたおもちゃの、「飛んだり跳ねたり」のお雛さま。
ウサギや、助六と揚巻の飛んだり跳ねたりは知っていましたが、お雛さまを見るのは初めてです。
乗っているのは今戸人形、これも金澤春吉翁がつくられたものでしょうか?
そんな、毎日が楽しめるカレンダーです。


まだ、一部しか見ていませんが、これからの日々のおもちゃたちは、毎日の楽しみとして、その日その日に見るつもりです。

hiyocoさん、ありがとう。
楽しみが増えました。

追記:


カレンダーは、一日一つの写真を載せるなら大きくなって当然でしょう。とても大きなものです。もっと長かったのですが、下は切り取りました。
また、終わった月のページはちぎり取らなくてはなくては使えない形なので、どうしたものかと思案していましたが、思い切ってちぎりました。


そして使い終わった月は一番見やすい形A4に収まる形に切り、台紙に張ってファイルノートに収めるつもりです。
約80ページになる予定です。







2 件のコメント:

  1. す、すごい!年末には郷土玩具ノートが完成するのですね!
    ほんと大きなカレンダーで、うちはもらっても困るサイズですが、春さんちならいざとなれば作業棟もあるしなんとかなるかな、と思いつつ送りました。
    やっぱり何も知識のない私と、おもちゃを愛する春さんが見るとじゃ大違い。表紙が干支になっていることさえ気が付きませんでしたし、それなりに選ばれた玩具だと見抜くのもすごいです。倉敷は春さんに縁のある場所ですね。
    堀場製作所はおそらく電子顕微鏡とか計測機器などで博物館とつきあいがあるのではないかと思います。
    不審物だと思われるんじゃないかと迷いましたが、送ってよかった!

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  2. hiyocoさん
    今日は鳥取の嘉久雛の日です(笑)。
    ありがとうございました。おかげさまで楽しんでいます。でも、見ていると我が家にないものが、ついつい欲しくなってしまうのが欠点です。そのうち、毎日ヤフオクをのぞくようになったりして!(笑)。
    倉敷の郷土玩具館は楽しいところですよ。私は郷土玩具が山のようにそろっている、例えば民芸店などに行くと、みるみる購買欲が減退して、何も買わないで帰るということがいつも起こってしまうのですが、倉敷の郷土玩具館の購買部だけは別だったことを思い出しました。
    博物館を見た後では、ちょっと何か欲しいモードになってしまうのでしょうね(笑)。

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