2019年7月25日木曜日

北緯36度線


山梨のYさんが、ルバーブのピッツァと一緒に絵本を送ってきてくれました。
『えほん・北緯36度線』(小林豊著、ポプラ社、1999年)です。
「なぜ、送ってくれたのかな?」
と、一瞬いぶかしく思いましたがすぐに思いあたりました。
夫の講演を聞きに来てくれたので、緯度の話を聞き、スライドを見たからでした。


筑波山系の足尾山は、我が家の真西にあります。
そのことは、ここに越してきてすぐ気がつきましたが、2009年にデンマーク人の友人イエンスが来たとき、実際に測量して、我が家も足尾山の頂上も、北緯36度16分49秒という場所に位置していることを知りました。
イエンスは、若いころヨットに乗っていたこともあって、旅に出るときはいつでも、正確なコンパスを持ち歩いていますが、そのイエンスと一緒に山に登って調べたのです。


夫は、我が家から足尾山を通ってまっすぐ西に伸びる緯度線を、地図の上に引きました。
以前、シチリア島生まれのレナータさんが来たとき、夫の説明を聞いて、
「じゃぁ、私の家はこっちね」
とまっすぐ足尾山を指さしました。たどってみると、レナータさんの生家はほぼ、同じ緯度の線上でした。以後夫は我が家のテラスを、居ながらにして世界が見えるマジックテラスと呼んでいます。

『えほん・北緯36度線』は、東京を出発して西へ西へ、36度線上にあるの町や村の暮らしを描いています。


日本海を越えてまず着いたのは、キョンジュです。


そして西安、東京と同じ緯度にあります。


パミール高原を通り、


アフガニスタンの『せかいいちうつくしいぼくの村』のパグマン村も通ります。


戦禍で建物が壊れたままの町を通り、


難民キャンプを通ります。


アナトリア高原、エーゲ海から地中海を通り、36度線は太西洋に出て、アメリカ大陸を越えて太平洋を越え東京へとたどってきます。

南が上の地図

絵がどの土地か説明はないので、どこだかわからないところもありましが、同じ緯度線上にいろいろな生活があることが、よくわかります。
こんな本があったなんて、知りませんでした。

ちなみに、我が家の位置する北緯36度16分49秒線上にある地を西にたどると、群馬県の舘林、富岡、長野県の松本、石川県の三国を通って日本海へと抜けます。
東にたどると?もちろんほどなく太平洋に抜けます。






2 件のコメント:

  1. 姐さん裏付けのとれた面白い話 ス・テ・キ  さすがです。
    出前授業でも各班に地球儀を持たせ指を当て廻させた事がありますが
    今は教育全てに余裕が無くなり先生も大変です。

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  2. 昭ちゃん
    地球の一点に立って世界を感じるって面白いでしょう?
    この地に来てよかった、夕日が沈む場所がダイナミックに動くのも、頭では知っていても、「一日でこんなに動くんだ!」と実感できることってなかなかないですよね。
    これで星座がよく見えたら最高ですが、山並みの向こうがつくば、そして東京ですから、天の川も見えません。欲張っちゃダメですが(笑)。

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