2020年6月22日月曜日

クマタヌキの楽隊

3か月ぶりに開かれた骨董市の、いつものぞく店があるところに、別の新しい店が出ていました。
「閉店につき、全商品60%引き」との張り紙を出している店もあったので、3か月の休業は骨董屋さんたちにとって大変なものだったようです。
場所は厳密に決まっているというわけでもないので、新しい店はその日限りで、その場所にまた、民具を売るお兄さんが戻ってくるのかもしれません。


その、知らないお店で、動物の楽隊を見つけました。
「いくら?」
「1000円」
「2つで?それとも1つで?」
骨董屋さんは、ちょっと恥ずかしそうに、
「1つなんだけど」
と答えました。
私は、高いなぁという顔をしましたが、マスクをしていたので、気がつかれたかどうかはわかりません。


手に取ってひっくり返してみると、鉛筆削りになっていました。
削り機のプラスティックの部分には、「長城SHANGHAI・CHINA」のエンボスがあります。


土ではなさそう、たぶん石膏(のようなもの?)でできていて手彩色、目には空洞の中に黒い粒が入っていて動くプラスティックの半球が貼りつけられていました。
1981年の中国はまだ半鎖国状態で、上海にはまだ古い町並みが残っていて、人々も人民服を着ていましたから、この鉛筆削りは1980年代後半か1990年代につくられたものでしょう。
「2つなら1500円でいいよ」
と、店主。
タヌキかクマかもわからず、土でもないかもしれない、安っぽい鉛筆削りです。1匹が750円なら、あの精巧な、戦前の土人形1体の値段より高額、あきらめるべきだと思いました。でも、楽器を奏でる動物人形に私は弱いのです。
豚の楽隊アヒルの楽隊、古くは東日本大震災で1匹失われてしまった猫の楽隊も持っていました。 クマタヌキたちが、我が家の楽隊に混じるのは、楽しそうです。


というわけで、クマタヌキの2匹、我が家にやってまいりました。
色は全然違うけれど、パンダ(大熊猫)かもしれません。







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