2020年8月2日日曜日

猫はそれぞれ

猫は箱など、狭いところに入るのが好きとされています。

ネットから

ネットで見ると、そんな「入りたがる猫」が、そこにもここにもいるようで、かわいい写真がたくさん掲載されています。

ネットから

ところが、私はこれまで2匹の猫とつき合っただけですが、どちらもほとんど箱に入りたがらない猫でした。

ネットから

床に座って段ボール箱を片づけているとき、トラは平らにした段ボールの上に乗るのは好きですが、箱に入ることには関心を示しません。


それでも、幼いときはまだ入っていました。犬たちは箱や籠に入るのが大好きだったので、トラもつられて入っていたのかもしれません。
上は、トラが生後6か月、トラと仲良しだった小春が、生後1か月ちょっとの写真です。


その2か月半後には小春が成長して、大きさがすっかり逆転しています。

さて、1980年代に飼っていた猫のミャオに、猫ちぐらを買ってやったことがありました。もちろん、ミャオ自身が欲しがったわけではなく、私の押しつけでした。

遠藤ケイ『日本の知恵』より

猫ちぐらをウィキペディアで見ると、江戸時代にはすでにあったものの、長く絶えていたもので、1980年ごろから新潟県と長野県(あの秋山郷あたり)でつくられ始め、商品化されたとあるので、私は当時、いち早く飛びついたものだと思われます。
当時はネットショップなどありませんでした。『通販生活』で紹介されていたのだったと記憶しています。
注文生産だったので、長く待ってやっと手に入れました。

ところが、届いた猫ちぐらを喜び勇んでミャオの前においても、まったく入ろうとしません。しびれを切らして押し込んでみたものの、すぐに出てしまって、以後、二度と入りませんでした。

同上

私には、そんな苦い思い出しかないのですが、『日本の知恵』(遠藤ケイ著、小学館、1996年)には、猫は安心して収まると書いてあります。
トラで試すつもりは毛頭ありませんが、トラも猫ちぐらには決して入らないような気がします。素敵な技を持ってつくられている職人さんには申し訳ない気がしますが。


『ねことじいちゃん④』(ねこまき著、KADOKAWA、2018年)に、猫ちぐらが載っていました。うちの猫と同じようで、笑ってしまいました。

猫ちぐらはかなり大きいもの(直径45センチくらい)なので、ぶつかりやすいし、稲わら製であるためか、すぐ形崩れしてしまいました。そして、邪魔もの扱いしたまま、引っ越しをするとき処分してしまいました。


今のところ、トラのお気に入り場所は私のデスクの上の浅い籠の中と、寝室の椅子の上です。
どちらも、何かに入った感はない場所です。
犬たちがいなくなってからはちょっと甘えっ子になったトラ、人間の行動を見渡せるところにいるのがお気に入りです。







2 件のコメント:

  1. こんばんは。
    僕が初めて猫ちぐらを見たのは新潟県関川村の道の駅でした。最近はホームセンターで売ってる事もあります。
    冬の寒さの厳しい地域では猫にとってありがたい存在だったはずですが、元々は人の赤ちゃん用だったのかも知れません。
    ただ、中におしっこをされたり、毛が付着したりしても素材的に洗えないので、猫用としてはあまり長持ちしそうにありません。結構値が張りますが、基本的に使い捨てと考えた方が良さそうです。

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  2. かねぽんさん
    猫ではなく、人間はあの形に癒されますよね。
    『ねことおじいちゃん』の漫画でもホームセンターで手に入れたと書いてあります。
    猫ちぐらはいづめこから発想されたもの、江戸時代の浮世絵に残っているのは、上から入る穴があいていて、横の小さな穴はのぞき窓だったそうです。しかし、昔は猫は土間や外だけで飼うもの、江戸人以外に使われていたかどうか、いづめこやお櫃入れに猫が入ったのを見て、酔狂でつくってみたくらいの感覚だったのかもしれません。
    我が家の猫ちぐらも、当時はノミ除けの薬などなかったので、猫は入らないのにノミの巣窟になりました。

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