会津若松張り子の兎車です。
会津若松張り子は、三春張り子と並んで、東北の玩具の中では古い歴史を持つものです。
三春張り子に比べるとずっと素朴ですが、それだけに玩具としては味があるとも言えます。
会津若松で張り子がつくられるようになった発端は、鶴ヶ城蒲生氏郷公が、天正年間(1573-91年)に、無役の藩士の手内職として、京都から工人を招いてつくらせたものと言われています。
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『日本郷土玩具事典』(西沢笛畝著、岩崎美術社、1964年)より |
会津若松張り子には赤牛、大名乗馬、子ども乗り馬、
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犬車(江戸の犬張り子の影響を受けている)、
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兎車、虎車、馬車、熊車、
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起姫、天神、だるまなどがありました。
中でも人気だったのは、赤牛、子ども乗り馬、起姫でした。
現在も、赤牛は赤ベコとして、起姫は起き上がり小法師として、会津地方で盛んにつくられています。
さて、兎車の車輪は薄い板でできていて、真ん中がちょっと高くなっていることから、小刀のコンパスで両面から回して切り取ったのではないかと思いました。
車軸を裏で留めている竹も素敵です。
兎車の大きさは、高さ18センチあります。
今では、家事情から大きなおもちゃは好まれず、かつての江戸のように、小さなものが好まれています。
会津では、今もこんなウサギがつくられています。
おはようございます。
返信削除今の赤べこはずいぶんデフォルメされてますが、昔のはちゃんと牛の形をしていたんですね。
野沢民芸さんでは真空成形とかいう製法で大量生産しているそうで、そのせいで形が単純化したのかも知れません。
かねぽんさん
返信削除赤ベコは、それでも真空成型になる前から、小さくてかわいいものになっていたと思います。
いつも「今のかわいい」を追求するのと、たくさんつくろうとすることから、形も表情も変わっていきます。
確かに、真空成型でつくられるようになって、生産性は飛躍的に上がったでしょうね。
だるまのつくり方が、ユーチューブで、伝統的な方法と真空成型と両方見ることができます(https://www.youtube.com/watch?v=AK8UfI1Cr_o)。面白いです(笑)。
真空成型だとしても、野沢民芸さんが過去から次世代へと伝統をつないでいくのは素敵なことだと思われます。そうこうしているうち、また昔ながらの方法でつくりたいという人がきっとあらわれると思います(^^♪