2021年7月26日月曜日

郷土玩具をクッキーで


転落前に、ちらちらとながめていた本があります。
『みんげいクッキー』(Trigo e Cana著、誠文堂新光社、2015年)という、クッキーのつくり方の本です。


私的には、本の題名である「みんげい」が気になります。
「民藝」とは、柳宗悦、河井寛次郎、浜田庄司によってつくられた言葉で、それまで一顧だにされなかった、名もない人々がつくった優れた手工芸品を指す言葉ですが、戦後、地方のお土産ものには、「民芸品」という言葉が乱用され、「みんげい」は手垢にまみれ、正統な手工芸品とは区別しなくてはならないほどになっています。
作者か、あるいは出版社か、「郷土玩具」は市民権を得た言葉ではないと判断して、「みんげい」を使ったのだと思いますが、ちょっと残念でしょうか。



それはさておき、内容は47都道府県の郷土玩具をクッキーにしたもの、そして詳しいつくり方を載せたものです。


どれもなかなかの可愛さ、


紙つばめのようにかたまりでない形のもの、黄鮒のように棒のついたものも、よくできています。


材料や使う器具、手づくり器具のつくり方なども、細かく載っています。
基本的には焼いたクッキーに卵白を泡立てたアイシングで模様を描いたものですが、日にちが経っても腐らないよう、生の卵白ではなく、乾燥卵白を使っています。
また、色は、三原色の食用色素と竹炭パウダーを使っています。


色は、4色だけで無限につくれます。


卵白を泡立てたアイシングは、3種類の固さのものをつくり、


使う場所によって、使い分けています。


一つ一つ、どんな手順で描けばいいか、説明つきです。


鳩車の編んでいる感じ、リアルです。


実物大の型紙を見ると、意外と大きいクッキー。そうでなくては、こんなに細かく表現できないのでしょう。


すぐ出来そうな感じですが、実際はたくさんのコルネとたくさんの色アイシングを使い分けなくてはならず、しっちゃかめっちゃかになって、うまくはつくれないことでしょう。


でも、見ているだけでも楽しい本です。








 

2 件のコメント:

  1. 早い梅雨明けと高温そして台風まで
    なぜの回答がないですね、
    何か都合が悪いかな気象台は?

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  2. 昭ちゃん
    梅雨明けは毎年、「明けたらしい」ということで、秋になるまで確定しないようですよ。

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