2021年10月17日日曜日

歯車のついたガラガラ


グアテマラのおもちゃです。


2枚の木の板の間に歯車をはさみ、歯車は四角い棒に固定されています。


歯車を回すと、2枚の板をつなぐように張った薄い板が持ち上げられ、さらに歯車を回すと薄い板が歯車から外れて、カチンと大きな音がします。

このおもちゃは、Easter Rattle(イースターのガラガラ)と呼ばれる、ヨーロッパオリジンのものですが、いろいろなところに見られます。

『Folk-toys Les jouets populaires』より

チェコの郷土玩具の本によると、図の上の方のガラガラは年間を通じて売られていたそうですが、下のコーンクレイクは、イースターの時期だけ売られたそうです。
コーンクレイクとはどんなものか、絵だけでは想像がつきませんが。


さて、グアテマラのガラガラは、四角い棒を回すと音が出ますが、固くて振り回すことはできません。でも、インドのガラガラは、持ち手を持ってくるくる回すと音が出ます。


ただ、歯車にあたる部分は、セルロイドかプラスティックの小片を使っているので、グアテマラのガラガラのようないい音は出ません。
インドのガラガラが、セルロイドが出てきた近年になってほかの地域のものを真似たのか、あるいは昔はセルロイドではない材料を使っていたのかは不明です。


私は持っていませんが、ヴェトナムにはこんなガラガラもあるようです。
グアテマラはスペインの、インドはイギリスの、ヴェトナムはフランスの、それぞれ植民地でした。ヨーロッパには広く、イースターのガラガラがあったのでしょう。今ではイースターと言えば、兎とか卵くらいしか思い浮かべられませんが。





 

6 件のコメント:

  1. ガラガラは世界中にあって、おもちゃだったり楽器だったり、奥深いですね。キリスト教の教会で人を集めるのに使っていたと思われるという文章があったので、その辺りイースターとも繋がるのかもしれません。https://older.minpaku.ac.jp/sites/default/files/research/sc/teacher/minpack/peru/pdf/19.pdf
    おもちゃではありませんが、歌舞伎でも「時計」という名前の楽器として使われるらしいです。

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  2. hiyocoさん
    ありがとう。見ました。おもちゃと楽器は紙一重なんですね。
    歌舞伎の竹製の「時計」も見ましたが、姿は美しいけれど、地味な音で、あんな音を出して何に役立つのかと思いました(笑)。グアテマラのガラガラの方が、ずっと大きな音を出します。
    単純な道具ですから、歴史ももしかしたら有史以前とか、古いのかもしれません。
    それにしても、昔のヨーロッパのイースターは中国の爆竹の新年ほどではないにしても、子どもたちが音を出せる、とても楽しい日だったのかもしれません。

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  3. フランスでは聖金曜日から復活祭までの3日間は、教会の鐘がローマに飛んで行って留守ということで(理由が変 笑)鳴らさないそうです。その間は時報代わりに子供たちがガラガラを鳴らしながら町を歩く習慣があったそうです。フランスに近いベルギーの動画がありました(習慣を復活させたのかも?)。
    https://www.youtube.com/watch?v=crd_d5xUh6E&t=47s
    後半、トリックオアトリートみたいになってます(笑)。
    ガテマラのガラガラ、色合いが中米らしくてかわいいですね!

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  4. hiyocoさん
    おもちゃに歴史あり、です。ありがとう。
    私の持っているガラガラは、棒を回さないと回らない、固いのですが、やっぱりもっと柔らかくつくって、振り回してからからと鳴らすのが、本道ですね。
    トリックオアトリートの動画見ました。一人一つ当てお菓子を貰うのではなく、全部欲しがっている子どもたち、冷や汗が出ました(笑)。
    というのは、アメリカに暮らして1年目、ハロウィンのことは知らないで、玄関先でピンポーンが鳴って、子どもたちが袋を持って立っていたときは、何ごとかと思いました。お菓子があってあげたか、ぼーっとして何もあげなかったか、まったく覚えていません(笑)。しかも、そこは低層の集合住宅で、階段の下もロックされていたのに、彼らがどうやって玄関先に立っていたかも覚えていません。

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  5. 歯車の付いたガラガラは初めて見ました。ガラガラは生後初めて触れるおもちゃの代表でしょう。
    世界の楽器を見ると、材料にそれぞれの地域の特徴がありますが、おもちゃと楽器の線引きは難しいです(線引きの必要は無いかもしれませんが)。

    ハロウインの時はどれだけのお菓子を用意しておくのでしょうか。
    子供たちが一度に食べ過ぎないように、親子で取り決めがあるのでしょうね。

    我がPCの液晶が壊れて暫く手足がもがれた状態が続き、しっかり毒されている事を実感しました。
    未読の「八郷の日々」を読み続けているところです。

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  6. reiさん
    そうでしたか。私も電話線が切れてたった一日コンピュータが使えなかっただけで、時間を持て余しました。他にやらなくてはならないことがいっぱいあったのに(笑)。
    ハロウィンのお菓子は、子ども自身がどのくらい食べるか決めたんではないですか?
    日本でも、棟上げ、お祭り、豆まきなどのとき、お菓子がいっぱい拾えたりもらえたりしたと思うけれど、今の子どもはそうたくさん食べないし、昔の子どもは、何日もかけて大切に食べたんじゃないかと思います。
    そしてハロウィンは、村で顔見知りの家だったらいいけれど、町で知らない家を訪問するのは結構エネルギーが要る仕事、子どもだってそうは回れないと思います。お面をつけたりして、面識のない子どもたちが、子どもたちだけで来ましたが。

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