下屋(げや)に野地板として張るなど、相じゃくりをしてある厚さ13ミリの杉板は、なにかと使い勝手の良い材料です。
この写真では、数か月間重ねたまま野ざらしにしていたので(私の怪我のせいで)黒ずんでいますが、白太(しらた)の部分は少なく、きれいな色合いの板で、嬉しいのは値段、やはり厚さ13ミリの本実加工してある壁用杉板が、坪12,000円くらいするのに、これは坪1,700円くらいから買えます。
そんな野地板が底をついたので夫に伝えると、
「安く買った板がたくさんあるんだけどなぁ」
と言います。
その木は、ホールの奥に積み重ねてありました。
材木屋さんが運び込んでくれたもの、いつも出入りしている方からは手前に置いてある木に隠れて見えないので、私はこんな木を、こんなにたくさん買っていたとは知りませんでした。
厚さは12ミリ、長さ1間(約180センチ)に切ってある短い板です。
粗く挽いたもので、表面はザラザラで、材木屋さんでいったい何十年眠っていたものか、埃で真っ黒になっています。今どきの板は、プラスティックの平たいテープで縛ってありますが、これはビニール紐で結んであるので、もしかしたら50年くらい前のものかもしれません。
もちろん、相じゃくり加工もしていません。
「安く買った板がたくさんあるんだけどなぁ」
と言います。
その木は、ホールの奥に積み重ねてありました。
材木屋さんが運び込んでくれたもの、いつも出入りしている方からは手前に置いてある木に隠れて見えないので、私はこんな木を、こんなにたくさん買っていたとは知りませんでした。
厚さは12ミリ、長さ1間(約180センチ)に切ってある短い板です。
粗く挽いたもので、表面はザラザラで、材木屋さんでいったい何十年眠っていたものか、埃で真っ黒になっています。今どきの板は、プラスティックの平たいテープで縛ってありますが、これはビニール紐で結んであるので、もしかしたら50年くらい前のものかもしれません。
もちろん、相じゃくり加工もしていません。
かつて、今ほどハウスメーカーの家が多くなかった時代に、漆喰壁の下地とか、畳の下など、見えないところに使った板なのでしょう、ほとんど白太です。
使うの無理無理と思いましたが、こんなにあるのに使わないのは癪なので、試しに壁に使ってみることにしました。
あまり薄くしたくないので、両面ではなく片面だけ自動鉋をかけました。白太なので自動鉋だけではけば立っていますが気にしない、短く切って相じゃくり加工をします。テーブルソーで加工するので、長いままだとやりにくいのです。
そして、熱遮断などに関係のない外壁に張ってみました。
ここは、給湯器などを置くところ、写真の正面や右の、外側と内側を隔てる壁の板の厚さは30ミリ、左の壁の格安の板は12ミリ弱。大違いですが、何とか様になっています。
遜色がないとは言えませんが、年月が色を深めてくれることを期待します。
しかし、使ったのはたった2束ほど、あとをどうするんだぁ!
50年経っているかもしれない材木なのに、カビたり腐ったりしていないことに驚きです!
返信削除hiyocoさん
返信削除雨風が当たらなければ、木は長持ちします。
木として生きただけ、材としても寿命を持っていると言われていますがそれは法隆寺など戸外でのこと、室内であれば、材はもっと生きるでしょうね。
しかし、製材所でぎりぎりの端から製材された日陰物の代表のような板が、なぜか(多分忘れられて)長く取って置かれた上、陽の当たるところ(?)に使われるなんて、木の方が戸惑っているかもしれません(笑)。
それにしても、残りはどう使える?
二束三文でも木は木。本当に、素晴らしい材だなって思います。新建材も全てが悪いわけではないけど、ちょっと行き過ぎじゃないかと、感じるものもありますよね。春さんのように歩留まりを追求する人のところに木が集まってくるのかもしれませんね。
返信削除先日、某、国内有数の紀州の材木屋さんとお話しする機会があったんですが、50年100年単位でのビジネスモデルを考えておられて、その尊さに圧倒されました。私の会社に国内有数の住宅メーカーで、副社長までされた方が顧問に来られてるんですが、彼はカッコ会社は30年でダメにやるんや』とおっしゃり、会社の新陳代謝を表現されてたのだと思うのですが、翻意はどこにあるのかなと考えています。
上の文章中、カッコは『のつもりでした。
返信削除akemifさん
返信削除確かに、内的環境だけでなく外的環境も変わるので、会社の長期存続は難しいですね。フォードがテスラに取って代わられたように。特に最近はそのサイクルが短くなっているかもしれません。
コンピュータの普及は、あらゆる分野を変えました。例えば西陣織を例にとると、1990年頃まで、帯の模様はおびただしい数のパンチカードが順番に送られるという方法で織り機を操作していましたが、コンピュータで模様ができるようになると、織物機械が変わるだけでなく、パンチカードを作る会社、それに穴を打つ機械をつくる会社、穴を打つ会社などが不要になり、機械を修理したり、パンチカードをセットしたりしていた人も今までの技術は役に立たなくなり、変化に対応できない会社や人は廃業しました。
もちろん、あらゆる分野が変わったでしょうから、木に携わる人々も、伐採、製材、乾燥など、十年一日の商売スタイルではやっていけないと思います。
でも先の先を行くというか、例えば藍釜を壊さないできたために今では需要が高いというのもあるわけだから、何が正解とは言いにくいです。
あのおびただしい安物の板を、窓の下にささらご壁を作ることで使えるかなと思っています(笑)。もともと、したみ壁は土壁を守るためのもので、あの板では心もとないのですが、外壁を二重に張ったらどうかと思っています。問題は「ささらご板」を押さえる「ささらご」の切込みで、丸鋸でできるかどうか?
なんて言っていると、いつ完成かわかりませんね(笑)。