2023年3月19日日曜日
濱田庄司記念益子参考館にて
昨日は雨の一日でしたが、益子参考館(濱田庄司記念益子参考館)に、松井郁夫さんの講演、「古民家のみかた、しらべかた、つくりかた」を聴きに行ってきました。
写真は、クラウドファンディングで資金を集めて修復されたばかりの濱田家の長屋門です。こちらはきれいになりましたが、母屋の方は屋根がボロボロで、ブルーシートが掛けてありました。確か文化財なので、修復の経路が違うのだと思います。
通常、母屋は土間から眺めることができるだけで、部屋に上がることができませんが、初めて部屋に上がりました。
3月にしては寒い日でしたが、勝手口や縁側の外の雨戸は開けっぱなし。それでも障子がないとあるとでは大違いで、ときおり障子を開けると、すっと冷たい空気が入ってきました。そして、暖を取るためにあちこちに素敵な火鉢が置いてありました。
講演がはじまる前に、炭がおこった火鉢の写真を撮ったのですが、このあと公演中は写真を撮ってはいけないとの説明があり、残念ながら見事な欄間の写真などありません。
講演は二部制になっていて、第一部は古民家とは何かというお話、第二部はこれまで松井さんが再生されてきた古民家たちの紹介でした。
松井さんが古民家の再生に取り組まれたのは民藝に関心を持たれたからで、民藝には民家、民器、民具があるとのこと、益子参考館は古民家の講演をするのに最もふさわしいところでした。
今日日曜日は、益子参考館の中で実測のワークショップをしているはずです。
私が以前に益子参考館に行ったのは、もう30年以上前になるかもしれません。
もっとも印象に残っていたのは、何故か二枚貝カピスを使った明り取りでした。母屋は豪農の家を移築したものですが、農家でそんなことをするか?いやいや濱田庄司さんがつくったのだろうと思ったりしていましたが、縦長の明り取りで、形も不揃いで薄暗いものだったと記憶していました。
ところが、全然違っていました。堂々としていて装飾的です。
一瞬、
「えっ、嘘だろう?改築したんじゃないか?」
と思ったりしましたが、そんなことがあろうはずがありません。移築する前からあったものではなく、濱田庄司さんの手が入っていることは、一目瞭然でした。
そして、私の記憶はこうもいい加減なものかと、愕然としました。
記憶にあったものとは全然違いましたが、カピス階の窓は、とっても素適でした。
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