2023年12月19日火曜日

本をいただきました

先日、JVC(日本国際ボランティアセンター)で働いているまりこさんが我が家に連れて来たKさんは、長崎の出版社「童話館出版」で編集者をしていらっしゃいます。
出版社はたいてい東京にあるものですが、長崎に基盤を置いた童話館出版は、絶版になった絵本の復刻からはじめて、さまざまな本を出版するだけでなく本屋さんも開いています。
また、「子どもの平和と生存のための童話館基金」を設立していて、早くからJVCやJIMネット(日本イラク医療支援ネットワーク)などに、資金援助をしてくださっています。
Kさんが我が家にいらしたとき、夫が自著を差し上げたのですが、差し上げた本のお礼にと後日、童話館出版の絵本と児童図書の3冊を送ってきてくれました。


『ちいさな島』(G・マグドナルドさく、レナード・ワイスガード絵、谷川俊太郎訳、1996年。原書は1946年)はアメリカの絵本、原書は戦後すぐに出版されたものです。


小さな島は陸から遠く離れた孤島ですが、四季があり、いろいろな訪問者があり、


穏やかな時も荒れる時もあるけれど、海の底では世界とつながっていてて、孤独ではありません。


ちいさな島でいることは すばらしい。
世界につながりながら
じぶんの世界をもち
かがやくあおい海に かこまれて。

で、物語は終わっています。


『けしつぶクッキー』(マージェリー・クラーク作、モウドとミスカ・ピーターシャム絵、渡辺茂男訳、2013年、原書は1924年)は印刷が美しい、これもアメリカの絵本です。


特別な印刷方法でつくられたと聞きました。もしかして、いちいちシルクスクリーンで印刷したのでしょうか?


カラーの絵がどれも素敵ですが、


白黒の絵も素敵です。


また、文もどのページも装飾つきです。


児童書『泥棒をつかまえろ!』(オットー・シュタイガー作、高柳英子訳、2013年、原書は1974年)はスイス人作家の書いた本です。
これは、正直なところ、挿絵が欲しかったです。
訳者があとがきで、「ケストナーみたいな心に残る本を訳したかった」と書いていましたが、ケストナーの『ふたごのロッテ』、『エミールと探偵たち』、『点子ちゃんとアントン』などなど、あの絵なしでは考えられません。
『泥棒をつかまえろ!』も、絵があったら、もっと深く心に残るのにと思った次第です。







2 件のコメント:

  1. けしつぶクッキーの絵がとても素敵です!
    この絵の魅力の秘密がわかる文章がありました。ちょっと長いけどとても面白いので、時間のある時によかったら~。
    https://www.keiwa-c.ac.jp/wp-content/uploads/2017/02/kiyo26-1.pdf

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  2. hiyocoさん
    紹介してくださった文章を読みました。面白かったです。
    メイ・マッシーも、松居直も、今回絵本をくれたK編集長もそうですが、いつの時代にも子どものためによい本をつくろうと尽力している人がいて、そういう人たちが子どもたちの人格形成を下支えしてきたんだなと思いました。
    混迷している今の時代には、子どもたちは何と出逢えばいいのか、重い課題を突きつけられた気がします。
    ありがとう。

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