先日の骨董市、おもちゃ骨董のさわださんのお店で、何か買うつもりで見ていました。
写し絵、着せ替えなど、箱に入った紙ものをめくってみながら、 松本かつぢのぬり絵に目をとめたりしていましたが、いやいや、紙ものは飾る壁がないので、買ってもしまい込むしかありません。
ではと、何もかもごったに入った100円箱の方を見ていると、その上の棚に並べていたマトリョーシカが目につきました。台座がないので大きい娘が失われた片割れかと思って目を近づけてびっくり、手にとってもっとびっくり、ずっしり重い、金属でできていました。
「500円」
とさわださん。
鋳物に七宝を施したつくりです。どこでつくられたものでしょう?
金属の上にガラス質の釉薬を置いて、焼いて溶かしてつくる七宝は、古代エジプトが起源で、中東でその技術が確立され、ロシア(ルーシ公国)には、ギリシャ、ヴィザンチン帝国を経て伝わりました。
精巧にできていますが、いちいち筆で釉薬(ガラスの粉など)を差していく手作業でつくったというよりは、もっと近代的な方法でつくられたものではないかと思われます。
乳歯入れ? 裁縫の針入れ?
もし、ロシアで七宝のマトリョーシカがつくられているなら、ネットのロシア雑貨店などで目にしそうですが、初見です。
ロシアの七宝ってどんなものかと、ネットで見てみました。これは切手に描かれた七宝です。
七宝で描かれたというイコンもありました。
ロシア雑貨・工芸「リャビーナ」からお借りしました。 |
そして、現代ではこんな七宝がつくられています。
七宝のマトリョーシカは、このブローチと比べると、素朴です。もしかして中国製?
古代エジプト発祥の七宝は、中東から様々なシルクロードを通って中国にも伝わり、中国から日本にも伝わっています。
手前右の銀細工は部分的に七宝を施した蓋物、左と中のハート形のロケットは、外が有線七宝で内側も七宝が施されているもの、その昔、上海郊外の友諠商店で買ったものです。
西欧にも、紀元前から七宝(人口ガラス)が存在し、中世には精密なものがつくられ、近代までアクセサリーなどが様々なものがつくられました。しかし、このマトリョーシカが現代ヨーロッパでつくられた可能性は、何となくですが低そうです。
ロシア、あるいは中国のどちらかでつくられたのではないかと思うのですが、決め手はありません。
色よし、つくりよし、パカッと開いて、パチンと閉まります。
又良いものに巡り合われましたね。七宝と言う製法からそのルーツを探る楽しみも付いて来て。
返信削除reiさん
返信削除だから骨董市って面白いですね。
中国の七宝は知っていたし、ロシアやイランの七宝も知っていましたが、七宝が古代エジプトが発祥とか、イギリス、フランスやスペインにもあったとか、びっくりでした。
このマトリョーシカ、いったいどこから来たのでしょうね?
ポタリーケースという名前でいろいろありました。中国製のようです(リンク先には書いていませんが、他の商品にありました)。
返信削除https://shop.koro-jp.com/?pid=177309024
hiyocoさん
返信削除さすがだなぁ!どうやって見つけたんだろう?(笑)
それに、七宝ではありませんでした!!!
縁に金属がついていたのでてっきり七宝だと思いましたが、焼き物でした。土は焼成したら縮むのに、ぴったりはまっていて、接着剤の跡も見えないので、だまされてしまいました(笑)。修行が足りない(爆)。
アメリカ向けの中国雑貨だったのですね。
陶器だとしても、どうしてこんなに価格を抑えられるのかしら?弱くなっている円にしてさえこの値段。中国はどうなっているのかと思います。
私が使っているブラウザーでは、写真にカーソルを合わせるだけで、簡単に類似の画像を検索できるんです。今回はすぐ見つかりましたが、マトリョーシカや招き猫は似て非なるものが多く、かなりの頻度で春さんの画像が出てきます(笑)。
返信削除陶器でしたね(笑)。中国のどこぞで誰かがひとつひとつ手描きしているんですね。
hiyocoさん
返信削除それって、PC?スマホ?今度はなちゃんに訊いてみます。
私の画像が出てくるって、喜んでいいのか、喜ばないでいいのか(笑)。金属がついていたのですっかり七宝と思い込んでしまいました。七宝にしては手慣れているなって。でも陶器でいちいち絵付けするのも決して楽ではないですね。
数週間前から招き猫をつくりかけてとん挫している私、中国の人にエールを送ります(笑)。
PCでマイクロソフト社のマイクロエッジというブラウザーを使っています。他のブラウザーでも同じような機能はあるかもしれません。
返信削除「招き猫を作りかけて」が気になる~(笑)。
hiyocoさん
返信削除情報をありがとう。
招き猫は、張り子にしようとして型をつくって紙を重ねて張ったものの、なんか変な形になって、パカッと割ったものをつないだんだけどそこまで。では元の型の方を使うかと思ったのだけれど、胡粉の代わりに何を塗ろうか、紙粘土を水で溶いて塗ればいいらしいけれど、どうしたものかと、そこで止まっています。
彩色の絵の具を何にするかということもあるし、出来上がらないんじゃないかなぁ(笑)。では、手を出すなということですよね。