『井上陽水英訳詞集』(ロバート・キャンベル著、講談社、2019年)を読みました。
英訳といっても、英語圏の人たちを対象としたものではなく、日本人向けの英訳詞集です。
目次は、
はじめに「井上陽水はうなぎだ」
第1章 時を彷徨う中で
第2章 余白に気をつけろ
A 時の設え
B 鳥を逃した
C 愛
D 同時代性
第3章 井上陽水英訳詞集
となっていて、多くのページが井上陽水の詞をどう捉えるかに費やされています。
陽水さんはもとより、キャンベルさんも言葉が美しい人なので、とてもおもしろい。日本語が韻を踏んでいるときはどう訳すか、余白と曖昧はどう捉えるかなどなど、英訳しながら、陽水さんの詞を深掘りしています。
英訳詞は50曲、年代順に掲載されています。
これを読んだら、久しぶりに陽水さんの歌が聴きたくなりました。レコードはあるけれどプレイヤーがないので聞くことができませんが、
息子が買ってくれた「井上陽水 SELECTION」という、1991年に活動20周年を記念して出された、それまでの曲が全曲入ったCDがあります。
CDは何枚か持っていたし、もらった時は忙しくて、一度も聞いたことがないものです。
CDプレーヤーは、電池式のものも充電式のものも持っていなかったので、語学練習用の簡便なものを購入しました。
音はよくないけれど、蓄音機やAMラジオで聴くことを思えば、なんでもありません。
DISK1の「断絶」から年代順に聴くと、1979年までの歌はほとんど口ずさめるのに比べて、それ以降のCDには10曲ほど入っている中で、1曲か2曲知っているのがあるだけ、それを何枚か聴いていると、DISK10の「LION & PELICAN」まで聴き進んだら、今度は半分くらい知っている歌が出てきたりしました。この間、私自身がどんな生活を送っていたかがわかる、興味深いものでした。
陽水さんをまったく聴いていないころは、子育ても一段落して仕事やら何やらで忙しくしていて、音楽を楽しむ暇もありませんでした。それに、聴くとしたらガムランやモーラムなどの民族音楽が主、タイのグループのカラワンなども聴いていました。
そうそう、マレーシアの空港の薄暗い侘しい待合室に一人で疲れきって座っていたとき、テレビから流れてくるイスラムのアザーンに心を揺すぶられて、アザーンのCDをいく先々のイスラムの国々で買って、その中の1枚をよく聴いていたこともありました。イスラムの国で、アザーンで目を覚ますのは、何か胸が締めつけられるような、懐かしく、もの悲しい、「こんな遠くにはるばる本当に来ているんだろうか?」と思ったりする、不思議な時間でした。
脱線してしまいました。




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