2010年6月24日木曜日

うちの象



うちの象といえば、真っ先に思い浮かべるのはガネーシャで すが、ココ ヤシのおろし 金の象など、他にも少し象がいます。

居間からダイニングへの階段の手すりには、インドの木彫りの象を使っています。固定してあるので、寄りかかっても倒れたりはしません。




夫と私が通るたびに触るので、だんだんつるつると、色艶よくなっているところです。
それにしても、なにか物語りでもあるのでしょうか、象は左前足で、人を踏みつけています。踏みつけられている人は、とってものどかな顔をしているのですが。




これは、1980年に、タイの難民キャンプにいた、カンボジア人の子どもがつくった象です。

国境から、バンコクに帰ってきた友人が、難民キャンプで粘土教室を開いたときの作品を見せてくれました。ほとんどの子どもが戦争の様子やら、戦闘機など、殺気立ったものをつくったなかで、静かな、そしてあまりにもよくできた象が際立っていました。
習作だし、粘土のままで焼いてもいないから、そのうち処分するというので、象だけもらって、早30年、欠けもせず、手元に残っています。

これは、戦いの象ではあります。
後ろに乗せてあるのは石で(もう一つくらいあったような)、これを投げて戦います。でも、それは昔々の戦いですから、つくった子どもは、ヴェトナム戦争時や、ポルポト時代にこんな象を見たはずがないのに、どうしてこんな象をつくったのでしょうか?
クロマー(手ぬぐいのような布)を頭に巻いた姿で、カンボジア人とわかるのも、お見事でした。


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