祖母が、
ミシンとセットにして使っていた椅子は、たぶん百歳くらいだと思われます。
長いあいだの使用で、座面に張ったラタンはちょっと伸び気味でしたが、全体としてはしっかりしていました。明治の曲げ木です。
ところが数年前、この椅子を、踏み台替わりに使った人がいました。信じられません。ラッシュの椅子でも、ラタンの椅子でも、手近にあれば乗ってしまうので、目が離せません。
というわけで、座面は大きく敗れ、なんとかしたいと、気にしながら過ごしていました。
ところが、便利な世の中です。ネットで籐椅子を張り替えてくれるところを見つけました。
「機械張りでいいですか?」
もちろん。張っていただければ、機械張りでもなんでもかまいません。
ほんの数日で、しかも、送料も含めて数千円で、椅子はよみがえりました。
以後、曲げ木の椅子は、活躍しています。
と言いたいところですが、実は活躍していないのです。
また踏み台にされないよう、奥深くにしまい込んでいるので、椅子としては不本意かもしれません。
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