2011年7月9日土曜日

白ちゃん、黒ちゃん





この招き猫は、同じ形の白猫がいました。
2002年の、日本招猫倶楽部の復刻版、豪徳寺古作招き猫です。残念ながら、白猫は3月の地震で壊れてしまいました。
豪徳寺で、かつてはこんなに素敵な猫が、つくられていたのですね。




前垂れには、大福帳、鍵、おたふく、的などが描かれています。とっても上品な猫です。




黒猫も、お尻のあたりが壊れましたが、たいしたことはなく、なんとか修復できました。もっとも、身体のあちこちに打ち傷が残っています。
黒ちゃんだけでも、生き残って、よかった、よかった。




白と黒、色は違いますが、形の同じ招き猫です。
前垂れは、笹の葉模様です。
ちょっと昔のおもちゃを商っている、骨董屋のさわださんから、十年ほど前に手に入れたものです。
以来、骨董市に行くと、必ずさわださんのところをのぞいてみますが、ほとんど招き猫は持っていません。

「今日は招き猫持っている?」
「今日は持ってないなぁ。あっ、このビン持ってなかったよね?」

「招き猫ある?」
「珍しいビー玉が入ったよ。ほら、これこれ」

「招き猫持ってきた?」
「このバケツのおもちゃいいでしょう」

なんて、会話をしているうち、ついついガラスのゼリーの型とか、仁丹のビン、ままごと道具など、細々としたおもちゃがが増えてしまいました。
それに反比例して、招き猫力がすっかり衰えてしまったのは、皮肉なことでした。


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