2012年1月30日月曜日

ヨーロッパ大陸型ボビン


以前アップした、イギリスの、ボビンレースを編むためのボビン(糸巻き)です。


『少年民藝館』 に紹介されているボビンも、イギリスの、ガラスビーズのついているボビンでした。


ところで、『少年民藝館』 のもう一葉の小さな写真を拡大してみると、解説ではフランスの蚤の市で見たような(ヨーロッパ大陸の)ボビンとなっていましたが、なんと、大陸のボビンに、イギリス風のビーズをつけたものでした。
いったい、どこのボビンだったのでしょう?


これが、ヨーロッパ大陸型ボビン、 チェコのものです。
白っぽいのはブナの木製、色が濃いのはプラムの木製です。石の飾りがついたものもあります。
ボビンレースを編む人のために、今でもつくられている、実用品です。

 

そして、スロバキアのボビン。
端に飾りを彫りだしているのは、ボビン職人の遊び心でしょうか。それとも、他のボビンとは違うんだという、「看板ボビン」なのでしょうか。
轆轤で引くだけでよいものを、一手間も二手間もかけた、手の込んだボビンです。


ボビンは、もともと糸が引っかからないよう、すべすべに仕上げてありますが、使い込んだものは、さらに光沢が加わっています。下のボビンはスカートつきです。どうやって使うものだかは、わかりません。
どちらも、チェコスロバキアのボビンです。

ボビンレースは美しいものですが、ボビンも美しいものです。






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